2011年 ダイヤモンドカップゴルフ

【GDO EYE】首位発進の増田伸洋、千葉CCの攻略法は「ナイショ」

2011/05/26 20:37
勝手知ったるコースで増田伸洋は2006年以来の勝利を狙っている

26日(木)に開幕した国内男子ツアー「ダイヤモンドカップゴルフ」。上田諭尉、金度勲(韓国)と並んで初日首位に立った増田伸洋は、開催コースの千葉CC梅郷コースを誰よりも知る選手、と言っても、言い過ぎではないだろう。

グリーンの荒れる午後、インからスタートした増田は前半から飛ばした。13番(パー3)、7番アイアンでピンそば20センチにつけるスーパーショットを見せると、続く14番(パー5)では、残り250ヤードの第2打を5番ウッドで2オンに成功。15メートルのパットを沈め、イーグルを奪った。その後も3つのバーディを重ねて「66」をマーク。トップタイの発進に自然と笑顔がほころんだ。

増田は18歳でゴルフを始めた当時から8年間、研修生として同コースに所属。朝からキャディを務め、その後はコースの球拾いに精を出し、日没間際の夕方にラウンドする毎日を過ごしてきた。所属プロとコース内でタケノコを刈ったり、練習場の裏の池でブラックバスを釣り上げたこともある。現在の千葉県内の自宅からも自動車で10分。開幕前日までは自転車でコースに姿を見せていた。

だからこそ、このコースで行われる今年の大会に懸ける思いは人一倍強い。「他のトーナメントで頑張ってね、と言われるよりはここで勝ちたい。ゴルフ場の人にも恩返しがしたい」と意気込みも並々ならないものがある。

両サイドを背の高い松林に囲まれ、フェアウェイが絞られた名門コース。ラフも深く、多くの選手がそのセッティングに頭を悩ませる中、38歳は「ひとつのホールでも、こっちのラフはいいけど、こっちのラフはダメというところがある」と“一段階上”の攻略ルートを蓄積しているようだ。その攻略のコツを問えば「(優勝への)ハンデが欲しいな。内緒」と苦笑い。頭の中に叩き込まれたコースガイドは、しっかりと胸の奥にしまい込んだ。(編集部・桂川洋一)

2011年 ダイヤモンドカップゴルフ