首位浮上の矢野東「ゴルフの神が舞い降りたかも」
国内男子ツアー「とおとうみ浜松オープン」の3日目に、前日同様6ストローク伸ばした矢野東が、通算16アンダーの単独首位に浮上した。2位に3打差をつけて、2008年「ブリヂストンオープン」以来のツアー通算4勝目を狙う。
7バーディ、1ボギーでラウンドした矢野は「今日は本当に1度もショットでのミスが無かった。ラフに行ったのも狙い通りだし、完璧です。18ホール全てでミスがないのは初めてですね。ゴルフの神が舞い降りたのかもしれないですね」と話す。
コース内の吹きぬける風は予選2日間よりも強さを増し、多くの選手が苦しんでいたが、矢野には全く関係なかった。しかし、「後半はグリーン上が難しかったですね。右曲がるはずのラインが左に行ったり、その逆とか、風でボールの転がりが変わっちゃいますから」と、グリーン上では苦戦したものの、ストレスを溜めることなくスコアを伸ばしてきた。
前日の会見で「決勝ラウンドは作戦がない」と話していたが、この日は予選ラウンド同様安全策で行こうと決意してスタートした。しかし、2番、4番、5番とバーディを奪った矢野は「6番で2.5mのバーディチャンスにつけて『これ、入るから』ってキャディに言っちゃったんです。そしたら1mもオーバーしちゃって。あれで気づいたんですよね。いつものイケイケモードになってるって。そこで冷静になれたのが良かった」と振り返る。
6番を終えた矢野は、キャディの小岸氏と話をして、気持ちが入りかけたところを上手く引き戻せたという。3年ぶりの優勝に向けて「欲はありますよ、絶対。でも欲とか気持ち入れたからって、バーディ取れるわけではないし。目標を設定して、ミスの少ないゴルフを目指してやります。ティショットの時はティショット、セカンドはセカンドと、理想の球を打つことをすれば、明日は間違いなく優勝できると思います」。他のプレーヤーのスコアをあまり気にせず、集中したいという矢野が逃げ切りを図る。