【GDOEYE】アジアンツアー最年少賞金王が好発進
兵庫県の小野東洋ゴルフ倶楽部で開幕した今季の国内メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」初日。韓国出身の19歳、ノ・スンヨルが首位に1打差の3位タイと好スタートを切った。
出だしから飛ばしたスンヨルは、インで4バーディを奪取。後半7番までに5つスコアを伸ばして一時はトップタイに立った。8番(パー3)で4番アイアンでのティショットを右の池に入れ、ダブルボギーとしたものの、続く最終9番をバーディで締めくくり、メジャーの優勝戦線を引っ張っていきそうな勢いだ。
石川遼と同じ1991年生まれのスンヨルは、今月29日に20歳になるアジアが誇るホープ。昨年はアジア、欧州ツアーの共催大会「メイバンク・マレーシアオープン」で優勝。アジアンツアーで最年少賞金王に輝き、この日本プロへの出場権を獲得した。
今週は主戦場とする欧州、そしてアジアンツアーともに試合が開催されているが「日本の代表する大きなイベントなので出場を決めました」。秋には「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップパナソニックオープン」など、数試合は日本ツアーに参戦する予定だ。
将来の目標は「まずは(2009年に全米プロを制覇した)Y.E.ヤンに続いて、アジア人、韓国人2人目のメジャーチャンピオンになりたい。そしていずれはチェ・キョンジュのように米国ツアーで活躍する選手になること」とキッパリ。その第一歩として、来季の米国PGAツアー参戦を目論んでいるという。
2日前から降り続く雨、グリーンの重さに苦しみ、多くの選手が悪条件を嘆いた初日。19歳は「欧州のコースに比べても、日本のコースコンディションは素晴らしい。すごく整備されています」と、こともなげに話した。国内最高峰の舞台で、アジアから世界へ羽ばたく逸材のプレーに注目したくなった。(編集部・桂川洋一)