遼「10ヤード伸びた!」 新ドライバーの“ブレ球”に手ごたえ
石川遼が今年3度目の国内合宿で、新ドライバーへの手ごたえを日に日に深めている。2日(水)、先月29日から沖縄県の琉球ゴルフ倶楽部で行っている合宿が公開。やはり注目は、“石川モデル”として新たに投入された380ccドライバーの仕上がり具合だ。
2月中旬から5試合出場する米ツアー、そして4月の「マスターズ」を見据えて開発された新兵器。この日のラウンドではほぼフェアウェイをキープし、「沖縄に来てから、今日が一番いい出来でした」と、満足の表情を浮かべた。
今回の合宿では、ロフト角9度、9.5度、10度の3種類をテスト。中でも、もっとも好感触を掴んだのが、この日使用した9度のドライバーだった。石川がこだわったのは、ボールにかかるスピン量の差。データ上では最適なスピン量でも、「打ち出し角と最高到達点が高い僕では、アゲンストで吹き上がってしまう」と、9.5、10度の感触を振り返る。
一方、これまでのモデルより約1度ロフトを立てた9度では、スピン量こそ最適な数値を下回るものの、石川にとってはむしろ好都合。「見た目はそんなにきれいな球筋でなく、“ブレる”という感じだけど、(ボールのところに)行ってみると一番飛んでいる。サイドスピンも減ることで真っ直ぐ飛ぶ可能性も高まるし、10ヤード近くは伸びている」。300ヤードを越える飛距離や、高さが抑えられた弾道だけではない。「本当に良いスイングが出来れば飛ぶけど、ちょっとでも出来ないとボールが捕まらない。今の課題を明確に球筋で示してくれる。常に、自分に良いスイングをさせてくれる」と、少しのミスを許さないシビアな一面も、石川が惚れ込んだポイントだ。
合宿は明日3日で幕を閉じる。ドライバーへの信頼をさらに深めて米国ツアー、そして「マスターズ」に挑むべく、残り1日の調整へと臨む。