谷原秀人がクラブ刷新で単独首位発進/チームPRGR
ダンロップフェニックス初日、チームPRGRの谷原秀人が5バーディ・ノーボギーの66をマークし、2位に1打差の5アンダー・単独首位に 立った。
前週はアジアンツアーと欧州ツアー共催の「バークレイズシンガポールオープン」に出場。最終日が雷雨のためにサスペンデッドとなり、試合は今週の月曜日にまでもつれ込んだ。谷原の結果は1オーバー・54位タイ。その日の夜に帰国し、翌火曜日の朝には東京から宮崎へ移動し、練習ラウンドを行なう強行スケジュールとなった。「疲れを溜めただけだった」と谷原。この移動日は谷原の32回目のバースデーでもあった。
8月のバナH杯KBCオーガスタで今季1勝目、通算9勝目を飾った。だが、その後は左肩を痛め、腱が部分分裂している状態で完治はしていない。「完全休養」が最良の治療法だとわかっているものの、スイングがまったくできないわけでもない。ボール位置を体からボール5、6個分遠ざけたセッ トアップで左肩の痛みを感じずにショットできる。それでも極たまにダウンスイングで激痛が走り、信じられないミスショットが飛び出すこともあると いう。そんな対処法を取り始めてまだ1カ月ほど。スイング感覚がつかめず、「どんな風に打ったらどんな球が出るのかのイメージがわかない」(谷原)手探り状態が続いている。
それでもクラブを手にする谷原。実は「こんなに完璧なクラブはない。理想としていたクラブが出来上がって来た」と言うのがiDシリーズのドライバー、フェアウエイウッド。そして今週からは同シリーズのプロトタイプアイアンもクラブセットに加わり、クラブ刷新で、初めて臨んだ試合でノーボギーゴルフを展開したのだ。
“ゴルファーの感性(Inspiration)とデータ(Data)を重視したクラブづくり”。その頭文字をもじって命名されたiDシリーズ。谷原は「ドライバーは飛ぶの一言に尽きるし、フェアウエイウッドはヘッドが小ぶりでショットをコントロールしやすい。アイアンも操作性が高く、文句なし。これまで望んで来たクラブの要望がすべて満たされているのですから、あとはすべて(成績結果は)自分次第ということになる」と話していた が、大会初日の結果はその答えなのか。iDシリーズのクラブセットで迎えたバースデーウイーク。今季2勝目で飾ることが最終回答になるのかもしれない。