石川遼「完璧に近い内容」 今季自己ベスト“62”
◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 3日目(2日)◇東京よみうりCC(東京)◇7023yd(パー70)◇晴れ(観衆2981人)
首位と8打差から出た石川遼が、1イーグル7バーディ、1ボギー「62」をマークして首位と2打差につけた。この日のスコアは、2010年大会第2ラウンドに並ぶ大会自己最少になる。
「本当に完璧に近い内容でやれた」と、この日のゴルフを採点するなら「90点」。スタートから2m弱につけてバーディを奪うと、3番はショットインイーグルで歓声を浴びた。フェアウェイからの第2打は残り135yd。ピン手前3ydに落とすイメージで9Iを振ったが、「思ったよりもキャリーが出て、その分カップに届いた。ラッキーですね」とカップに入り、ガッツポーズでギャラリーの声に応えた。
5番からの3連続でスコアを伸ばし、8番(パー3)でバンカーにつかまりボギーを叩いたが、前半を終えて首位との差は5打に縮めた。2日目に課題を残したロングパットもかみ合い、12番では20m前後をねじ込みバーディ。難関18番(パー3)は1.7mのパーパットを決めて後半はボギーなしで終えた。
スコアを見れば、今シーズンの自己ベスト。それでもプレーの内容には悔しい部分が残る。「スコアは『4』だけど、自分の中ではボギーの『5』」と挙げたのは、9番と16番の2ホール。どちらもグリーンを外した第2打のジャッジが、ホールアウト後も悔やまれた。
右手前にピンが切られた9番は、「左からロングパットをするか、ランニングアプローチでパーを獲る」と考えていた。「フェードのイメージを出す必要もなかった」と、第2打は思った以上にピンの方向に曲がり、右手前のバンカーへ。奥にカップが切られた16番も、硬いグリーン上でランを見込んだ第2打が、「きょう一番のミスショット」と奥にこぼれた。
「あれは、ほぼボギー」と振り返ったが、明確に課題が思い浮かぶのは、良い兆しでもある。「きょうはコツコツとやったことが数字に出てくれた。ここまで(結果が)出せたのは、めちゃくちゃ良かった」と振り返った。
大会3勝目をかけた最終日に、最終組で競うのは首位の中島啓太と蝉川泰果。1組前からは昨年覇者の谷原秀人、金谷拓実、ソン・ヨンハン(韓国)が追って来る。
「この名前の中に僕がいるっていうのは、今年できなかったところではある。あした、後半に争えるようなところにいたい」と話した。(東京都稲城市/谷口愛純)