“予選同組”の予感は外れても 中島啓太「最終日に松山さんと優勝争いを」
◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 初日(16日)◇フェニックスCC(宮崎)◇7042yd(パー71)
開幕前は「ある」と思っていた。賞金ランキング1位の中島啓太は、4年ぶりに参戦した松山英樹との予選ラウンド同組の可能性を疑わなかったという。予想は外れて、初日、2日目は互いに反対の9ホールからティオフ。比嘉一貴と今平周吾、これまた大会の歴代優勝者でもあり、歴代の賞金王でもある2人をリードした。
1つ伸ばして迎えた前半6番(パー3)、ピン左上7mのバーディパットは下りのラインを静かに伝ってカップインした。「1番、3番のロングパットをしっかり2パットで終われたのが良かった」とグリーンのタッチを序盤でつかめたのが大きい。続く7番(パー5)では手前エッジからAWでチップインイーグル。さらに8番も獲って前半を「31」でターンした。
ラウンド中はリーダーボードをしっかり見るタイプ。「上のスコアを意識しながらのプレー」はバックナインでブレーキがかかった。14番でボギーを叩くなど、「後半は流れが止まって、ストレスが溜まった。上りのスライスラインがかなり多かったが、打ち切れなくて右に外すことが多かった」と停滞したからこそ、終わり方に納得できる。
最終18番(パー5)、右ラフから残り275ydの第2打。3UTでのショットはグリーンセンターから左に流れる傾斜も使ってピン奥7mについた。2パットでバーディフィニッシュ。「65」をマークして6アンダーの3位で、今季4勝目に向けた最初の関門をクリアした。
8アンダー首位発進を決めた松山とは「もちろん一緒に回りたい」思いがある。海外での練習ラウンドではお世話になっても、ツアーでは未経験。「最終日の終盤で優勝争いに残っていられればいい。そこに向けて自分のプレーに集中するだけ。最終日に松山さんと優勝争いをできればいいなと思います」。前年、プロ転向後初めて予選落ちした姿は影も形もない。今なら、全身でぶつかれる。(宮崎市/桂川洋一)