ツキを呼ぶ“福くん” 第二子誕生の竹安俊也「100回やって出ない4アンダー」
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 初日(31日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)
トーナメントリーダーは笑いが止まらない。4アンダー「66」で初の単独首位発進を決めた竹安俊也は「イーブンで回れても満足くらいのコース。あと100回やっても、同じスコアで回れないんじゃないかな」と声を弾ませた。
前半は4番(パー3)から3連続バーディを奪い、タフなインコースに入った後半は「めちゃくちゃツイてました」と振り返る。14番(パー5)は木に当たったボールが跳ね返って出てきてパーセーブ。16番(パー3)はカラーからのバーディトライが決まり、17番も木で落とされたセカンドのライが最高で難なくグリーンに乗せることができた。
「幸せを持ってきてくれてますね、完全に」と感謝するのは、ちょうど1カ月前の7月31日に生まれた次男・福くん。3歳になる長男・永玖(とく)くんの写真をマーカーに貼り付け、「(試合中に)ちょっと落ち込んだ時とか、それを見て癒されて、メンタルケアをしてます」というほど子煩悩なパパでもある。生まれたばかりの次男の写真も近いうちに貼るつもりだが、名前の通りに運を呼び込んでくれた形だ。
前週「KBCオーガスタ」はショートパットがことごとく入らず予選落ち。「ちょっとイップス気味になってるんじゃないかと思うくらい、手元が狂う感じがあった」と苦しんだが、年間のツアースケジュールで唯一の高麗グリーンを“言い訳”にすることで立て直しを図った。「今週はベント(芝)やから大丈夫」と自らに言い聞かせたパッティングは、今季随一と胸を張る内容。「ボコボコ入ってくれた」と、合計26パットにまとめた。
「もう、緊張してます。意識しないことを意識して、あしたを迎えたい」。30歳で経験する初めての単独首位発進に初々しさすらのぞかせる。3シーズンぶりにシード復帰を果たして迎える一年。プライベートに続いてゴルフでも初優勝の幸せをつかみにいく。(山梨県河口湖町/亀山泰宏)