右足を粘って、粘って…河本力はV争い脱落危機からカムバック
◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 2日目(25日)◇芥屋GC(福岡)◇7216yd(パー72)◇晴れ時々曇り(観衆2641人)
ボールの落下地点は見えなくても、手応えはちゃんとあった。最終18番(パー5)、1Wを振った河本力は軌道を眺めてキャディとグータッチ。
「去年、優勝争いをしたイ・サンヒ選手が左に引っかけたのを見ている。左はすごく浅いし、右のラフは深くて傾斜も深い」。プレッシャーに打ち勝って「あしたに繋がりそうなショット」だと、うなずいた。
5アンダー10位からのこの日は、序盤から右に流れがちなショットがスコアメークを難しくした。前半3番(パー3)でボギーが先行。バーディを1つ取り返して迎えた後半12番(パー3)はグリーン手前からのアプローチを寄せきれずまたボギーを叩いた。
「原因を突き止める」ことに苦心した中盤に気づきがあった。「(インパクト前後で)右足が浮いていた。粘れていない。右サイド(半身)の腰あたりが浮いてきて、手が前(飛球線方向)に出てしまって、フェースが右を向いていた」。発見から、見事に修正したのが13番(パー5)。わずかな追い風を受けた1Wショットは打ち上げにもかかわらず355yd地点まで到達した。7Iで楽々2オンに成功、同ホールからの4バーディと「69」に繋げた。
3週前の直近大会「横浜ミナト チャンピオンシップ」は、初日8位で滑り出しながら予選落ち。2日目の上がり3ホールで5打落とす悪夢のような幕切れ(2ボギー1トリプルボギー)だった。それでも試合会場だったホームコース(横浜CC)には週末も姿を見せすぐに練習を再開。「(きょうは)最後まで気を抜かずにいこうと。“安パイ”でしょと思ってから簡単にトリとか打っちゃう。最終ホールまで1ミリも気は抜かずに」と反省をさっそく生かした。
連覇の望みを繋ぐ通算8アンダー10位での決勝ラウンド進出。首位とは4打差にいる。「最終日にちゃんと優勝のチャンスが残るところにいるために、あしたは最低4アンダーを出さないといけない」と一層気を引き締めた。(福岡県糸島市/桂川洋一)