「日本でプレーできて良かった」PGAツアー3勝のキム・シウーは圧巻のイーグル締め

◇国内男子◇シンハン ドンヘ オープン 最終日（11日）◇KOMAカントリークラブ（奈良県）◇7065yd（パー71）

PGAツアー3勝のキム・シウー（韓国）は通算17アンダー5位で4日間の戦いを終えた。「ずっとパーが続いてスローな感じだった」。前半の8番までパーを並べるもどかしい展開。9番でこの日最初のバーディを奪ったが、14番でダブルボギー、15番でボギーをたたいて優勝争いから後退した。

それでも実力者は最後に見せ場をつくった。バーディとした17番（パー5）に続くパー4の最終18番はグリーンエッジまで295ydと、1オン可能なセッティングだった。「80パーセントの力で打った。失うものもなかったので、思い切りよく打てた」と、力みのないきれいなスイングから放たれたボールはピン手前の絶好の位置に止まった。今週から実戦投入した長尺パターでイーグルパットをねじ込んで底力を見せつけた。

圧巻のイーグル締めも、1イーグル2バーディ、1ボギー1ダブルボギーの「70」。スコアは1つ伸ばすにとどまり、「優勝はできなかったが、最後まで諦めずにプレーできた。17、18番で良い結果が残せて良かった」と振り返った。

「JGTOと初めて一緒に競技ができた。非常に良い経験」。初出場の3ツアー共催大会は「出場していた選手の年齢層も若くて、PGAツアーと遜色ないくらいレベルの高いプレーヤーが集まった印象。コースもメジャー大会と変わらないセッティングだったし、日本という地でプレーできたことが良かった」と充実の一週間だった。

今後は、自身2度目の世界選抜として「ザ・プレジデンツカップ」（22日～／ノースカロライナ州クエイルホロークラブ）に出場する。今冬にはフィアンセとの挙式も控えるなど、オフシーズンも多忙を極めるが、「プロである以上、今年も来年も重要なシーズン。オフシーズンであってもいつでも大会に参加できる体作りが大事。今年は優勝がなかったけど、いつでも準備万端の状態でいる」と力強く話した。（奈良市／内山孝志朗）