初Vの余韻もそこそこに 大西魁斗は荷造りに奮闘「忙しかった」
◇国内男子◇シンハン ドンヘ オープン 事前情報(7日)◇KOMAカントリークラブ(奈良県)◇7065yd(パー71)
念願の初優勝を挙げた大西魁斗に気の緩みは微塵もない。「ショットもいい状態ではあるけど、(前週は)100%の状態ではなかった。優勝できた理由は毎週の微調整だったり、ずっと取り組んできたことができたから。それを忘れずに、これからも少しずつ調整していきたい」と向上心を絶えず持ち続ける。
祝福のメッセージは「100~200件くらい」で、まだ返事をし切れていないという。自身のインスタグラムのフォロワーも「数は分からないけど、増えたと思う」と優勝効果は徐々に感じつつあるが、前週の結果によって急きょ今週の出場が決まったことで週明けの2日間は「準備で忙しかった」。余韻に浸る間もなく、遠征の荷造りに追われていた。
日本、韓国、アジアの3ツアー共催競技とあって、この日のプロアマ戦でラウンドしたゲストの多くは海外から参加。9歳でゴルフ環境を求めるために渡米し、南カリフォルニア大を卒業して日本に帰ってきた“逆輸入プロ”の大西なだけに、同組のアマチュアとはずっと英語で話していたという。
試合→移動→準備→移動→試合と、忙しいスケジュールの中でのプロアマ戦に対しては「それが仕事で、当たり前」。プロアマ戦文化が根付いている米国でゴルフを学んだ大西らしく強いプロ意識を見せつつ、「英語だったので、気楽に18Hやれた」と振り返った。
賞金ランキングは3位に浮上。今週は2週連続での勝利も懸かるが、「(シーズン)複数回優勝はしたいけど、まずは自分の課題がたくさんあるので、それをちゃんとこなしていけたら優勝も近くなると思う」と、普段の自分のスタイルを変えるつもりはない。「まずは予選通過をして、(優勝を)狙える位置に最終日にいたい」。23歳の若武者は地に足を着けながら、一戦一戦を戦っていく。(奈良市/内山孝志朗)