2009年 キヤノンオープン

【GDO EYE】苦い酒から、格別の祝杯へ

2009/10/10 17:16
7年ぶりの勝利に王手をかけた久保谷健一。優勝したら仲間たちの手荒い祝福が待っているだろう

「キヤノンオープン」制覇に王手をかけたのは、2002年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」から勝利が遠ざかっている久保谷健一。最終日を単独首位で迎えるのも、実に7年ぶりとなる。

その久保谷、目黒に構える自宅からコースまで近距離にあり、実家が神奈川県にあるにもかかわらず、今週は横浜市内のホテルに宿泊。「家だとくつろぎ過ぎて、緊張感が無くなってしまう」と理由を明かすが、そこは大の酒好きで知られる久保谷。プラスαの理由があることは、皆が感づいている。

「カミさんがキャディに、“飲ませ過ぎないでね”と話していましたよ」と、妻からも釘を刺されている様子。だが、本人は「僕は、飲まなかったら体がおかしくなっちゃうんです。手は震えないけど、心が震えるんですね」と、悪びれる様子は無い。「(矢野)アズマとか、真面目に節制している人には申し訳ないけど、僕は多少ゴルフに活きていると思っているので」と、真剣な表情で話す。

7年ぶりの勝利がかかる、明日の最終ラウンド。「明日は長いラウンドになると思う」と話す久保谷。いつもの仲間に囲まれて飲む今夜の酒は、苦味を感じるかもしれない。だが、仲間たちも心待ちにしている勝利の先には格別な味の祝杯が待っている。(編集部:塚田達也)

2009年 キヤノンオープン