2022年 ダイヤモンドカップ

中島世代 21歳アマ鈴木晃祐が初の“日の丸ウェア”で2位

2022/05/15 18:21
東北福祉大4年の鈴木晃祐。ジャパンのユニフォームは真新しい

◇国内男子◇アジアパシフィックダイヤモンドカップ 最終日(15日)◇大洗GC(茨城)◇7163yd(パー70)

「JAPAN」のロゴが刻まれたユニフォームの着心地は最高だ。「めちゃくちゃ気持ちいいです。重みがあります」。昨年末にナショナルチーム入りしたばかりの21歳・鈴木晃祐(すずき・こうすけ/東北福祉大4年)が1打差の2位フィニッシュを決めた。19位から出た最終日に「63」のベストスコアと大爆発。きらりと光るアマチュアがまたひとり現れた。

難攻不落の大洗GCでぐんぐんスコアを伸ばしていく。本人も「“自分”なのかな…と思うくらい」の猛チャージだった。19位から2つ伸ばして折り返したバックナインで、11番から5mのチャンスを立て続けに決めて3連続バーディ。残り230ydを4Iで2オンさせた15番(パー5)、8mを流し込んでイーグルを決めると、「(首位と)2打差…2位にいる」と驚いた。

アマチュア優勝のチャンスもあった

「16番のティショットは緊張しました」と笑いつつ、上がり3ホールもバーディパットを打ち続けた。パーが並びトップには食いつけなかったが、「悔いはないです」と胸を張った。

千葉県出身、2000年生まれは中島啓太(日体大4年)と同世代。「啓太は埼玉なので小学校の頃から知っていました」という相手は1カ月前の海外メジャー「マスターズ」にも出場した。「アジアアマも勝って、(アマランクで)世界一。遠い存在です。(自分が)勝っているところなんてあるのかな…。ゴルフの面だけじゃなく、こういうインタビューもそう。スピーチも。ぜんぶが素晴らしい」と仰ぎ見ている。

昨年、中島が優勝した「日本アマ」で6打差の3位だった。背中を追うようにして、最終学年にしてナショナルチームの一員に。「自分がまさかこんな立場でプレーする日が来るなんて」。前週、初参加した宮崎の合宿もさっそく刺激的だった。得意にしてきたパッティング、ラウンド中のメンタルコントロールの術を教わり、今週さっそく実践。この日のグリーン上でのプレーにさっそく役立った。

ローアマチュア賞を獲得

ボギーを少なくする、粘り強いプレーが信条。「憧れの選手? 松山英樹選手であったり、石川遼選手であったり、たくさんいる。それぞれの強み、いろんな良いところがある。いいとこどりをできれば」と近い将来のプロ転向、まずは今年のQTを見据える。同い年の強烈なスターは、今はライバルと呼べない。「まだ“世界”というのは遠いイメージ。まずは(日本での)賞金王を目指してそこから考えられれば」と着実な歩みを志した。(茨城県大洗町/桂川洋一)

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