2021年 日本シリーズJTカップ

チャン・キムが最下位スタート 逆転賞金王狙う木下、金谷も出足鈍く

2021/12/02 17:01
苦しい滑り出しとなった金谷拓実(左)と木下稜介

◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 初日(2日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)

賞金ランキング順で初日の組み合わせが決まるシーズン最終戦。最終組で回ったトップ3の出足はいずれも鈍かった。後続に1239万円差をつけてトップを走るチャン・キムは前半5番から2連続バーディを先行させながら、直後の2連続ボギーから後退して「74」。出場30人のうち4人が並ぶ最下位の4オーバー27位に沈んだ。

2つ目のバーディを奪った6番(パー5)の2打目が右に曲がり、「その後なかなか集中することができず全体的に難しい一日になった」と説明した。「賞金王については全く考えていなかったが、何より6番でのセカンドがメンタルに影響を与えた」。パーオン成功ホールは全体の半分にとどまり、上がり2ホールも連続ボギー。全選手が4日間プレーする本大会で初日最下位から逆転優勝を飾ったのは第1回(1963年)の石井朝夫だけ。「メンタルの修正が残り3日間で最も重要になると思う」と気持ちの切り替えを急いだ。

追う立場の2人はリーダーの出遅れに付き合った格好でもある。ランク2位の木下稜介は後半10番、11番、13番でキムと一緒にボギーをたたいた。「思い通りのショットが打てる回数が少なくて、がまんのゴルフ。少しつらい一日」。スイング中の下半身の動きがおろそかになることで左に曲げるミスにつながり、1オーバーの21位。「少しでも状態を良くして優勝をあきらめずに最後までプレーしたい」と6打差の首位の背中を見上げた。

最終戦で見据える先は「優勝」のみ。調子うんぬんではなく”ただやるだけ”

ランキング3位からの逆転には優勝が欠かせない金谷拓実は、木下と同じ「71」。前半アウトで2ボギー、後半15番(パー3)で唯一のバーディが来る静かな流れだった。第1ラウンドを「苦手」と、スロースターターぶりを自認しており「普段通り悪いスタートでしたね」とため息。ホールアウト後はすぐさま練習場へと向かい、「チャンスに多くつけられなかった。そういうところをしっかり気を付けたい。あしたから良いスコアを出したい」と残り54ホールに視線を向けた。

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