2021年 日本シリーズJTカップ

前年大会覇者のチャン・キムは賞金ランク1位で最終戦に「チャンスだと思う」

2021/12/02 07:54
賞金王をかけて最終戦に臨む5人。左から稲森佑貴、金谷拓実、チャン・キム、木下稜介、星野陸也

◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前(1日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)

2015年から日本ツアーに本格参戦したチャン・キムは、これまでも賞金王になるチャンスはあった。ツアー初Vを遂げた2017年、終盤戦に差し掛かるところで「背中を痛めた」のが仇となって最終戦の第2Rスタート前に無念の棄権を申し出た。あれから4年、賞金ランキング1位で今大会を迎えた今季は「チャンスだと思う」と胸を張った。

11月「ダンロップフェニックストーナメント」でシーズン3勝目を遂げ、トップの座に君臨した。「下から追いかけるより上にいる方がいい」と話すのは、追う側も、追われる側もプレッシャーは同じようにあるから。この試合の結果次第で賞金王になれる可能性がある選手はキム以外にも4人もいるが、迎え撃つ用意は出来ている。

今大会の名物ホール18番に限っては「あのホールの戦略は1つで、ピンよりも奥に行かないこと。ショートしてもチャンスはある。1年間を締めくくるには最適なホールだと思う」。

ただ残念なのは賞金王になれても愛する家族が近くにいないこと。米国アリゾナ州にいて、コロナ禍のなかでは容易には会えない距離。移動することの大変さも身に染みている。「例年だと、日本オープンや海外メジャーなど大きな大会には(応援しに)来てくれていましたが、今年は来られなかったです」

新たに発見された新型コロナウイルスの変異種「オミクロン株」の存在にも胸をざわつかせており、「この2週間で日本を離れるか離れないかを決めたい」と来季の動向も左右されているという。それも、日本ツアーに出ることを「前提」に考えているからこそ。明るいニュースで、そんな懸念も吹き飛ばしたい。(東京都稲城市/石井操)

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