部活→最終戦? 中島啓太は「日本シリーズ」に史上3人目のアマチュア出場
2021/11/29 09:45
◇国内男子◇カシオワールドオープン 最終日(28日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7335yd(パー72)
アラブ首長国連邦での「アジアパシフィックアマチュア選手権」以来となる“凱旋試合”を、中島啓太(日体大3年)は14位で終えた。帰国後の自主隔離期間中はまともな練習ができず、ショートアイアン、ウェッジのショットが「微妙なコントロール、感覚が一切ない」という状態にして、4日間のボギーは3つだけ、週末はゼロという内容だった。
日本に戻った直後に胃腸炎にかかり、今大会直前には新型コロナウイルスのワクチン接種による副反応とみられる体調不良に一時陥った。グリーンを狙うショットで「広いほう、広いほうを狙う」堅実な攻めを選択し続け、パーオン率は84.72%(61/72)でフィールド2位。「ティショットは良かったですし、アイアンショットはしょうがないと割り切った」と、高知でも優れたオールラウンドぶりをしっかり発揮した。
9月「パナソニックオープン」を制したことで、次週の最終戦「日本シリーズJTカップ」に出場する。2007年の石川遼、11年の松山英樹以来、アマチュアでプレーする史上3人目の選手になった。
会場の東京よみうりCCは在籍する日体大の寮から自動車で約20分の距離にあり、「部活にも参加しながら」激動の1年の最終戦を戦うつもり。最終学年ではゴルフ部のキャプテンを石川航から引き継ぐことが「たぶん、決まっている」。約2カ月のあいだ、留守にした練習施設について「(新しく)バンカーができたみたい。早く見たいです」と笑う。チームメイトたちとの再会を経てプロのエリート大会に臨む。(高知県芸西村/桂川洋一)