2021年 ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ

「ゴルフ界一のイケメン?」 片岡尚之が史上初のセルフプレーV

2021/05/09 19:57
甘いマスクもチャームポイントの片岡尚之

◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 最終日(9 日)◇西那須野CC(栃木県)◇7036yd(パー72)

最終ホールまで誰が優勝するか分からない大混戦を制したのは、プロ4戦目の23歳・片岡尚之。「優勝したことが信じられない。何が起こったのか分からなかった」と、ホールアウト時点では通算15アンダーで片岡を含む5人が首位に並んでいたが、アゲンストの風が吹き、厳しい状況の18番で後続が次々に脱落し、ただ一人生き残った。

スタート時点では首位と4打差。序盤は同組の金谷拓実小田孔明がスコアを伸ばしたが、「ついていければ」と5番から3連続バーディで食らいついた。9番でもう1つバーディを重ねて通算15アンダー。「良いところにいたので(優勝を)意識しました」とスイッチを入れた。

中盤以降、北西からの風が強く吹いたが、練習していたという低い球を駆使して、風の影響を最小限に留めていく。16番(パー5)では、グリーン左サイドの池のふちギリギリのバンカーから80cmにピタリと寄せてバーディ奪取。通算16アンダーとして「残り2ホールをパーならば優勝できる」と狙いを定めた。

強風の中で好プレーを見せた片岡尚之

だが、17番(パー3)で3Iのティショットをグリーン右の崖下に落とすピンチ。「なんとかボギーを獲ろうと切り替えて、ボギーが獲れたので落ち込まなかった」と、一歩後退したものの首位タイで踏みとどまり、最終18番は向かい風の中、185ydを6Iでピン下に運んで2パットのパーとした。

後続で優勝を争った時松隆光宮本勝昌石川遼植竹勇太清水大成といった面々がいずれも18番をボギーやダブルボギーとする中で、値千金のパーセーブとなった。

プロ転向後4試合目での優勝は、松山英樹(2試合)、金谷拓実(3試合)に次ぐ、日本人3番手の最速記録。コロナ禍の処置として昨年9月から導入されたセルフプレー(キャディなし)OKという制度もあり、ツアー史上初めてのセルフプレーでの優勝者ともなった。

初代チャンピオンに輝いた23歳・片岡尚之

2歳からゴルフを始め、小4でプロになろうと意識した。「まずは両親にこの優勝を伝えたいです。小さい頃からゴルフに対して全力でやってくれて、そのおかげでこうやって優勝できた。終わったらすぐに電話したいです」と母の日にでっかいプレゼントを勝ち取った。

この日、優勝を争った宮本に言わせると、片岡は「ゴルフ界一のイケメン」。本人は「それはちょっと褒め過ぎです」と謙遜したが、この優しい笑顔は多くのファンを集めそうだ。(栃木県那須塩原市/今岡涼太)

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