アマ中島啓太は惜敗に涙「追いつけなかった」
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 最終日(18日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7081yd(パー71)
「あと一歩、追いつけなかったです」。2打差3位から出たアマチュアの中島啓太(日体大3年)は目を赤くして言葉を震わせた。首位を走る金谷拓実が10番から2連続ボギーを叩いたこともあり、一時は1打差に迫った。それでも3バーディ、1ボギーの「69」で終え、首位と1打差の通算10アンダー2位と惜敗した。
前半は耐えるゴルフが続いた。出だし1番からティショットを右ラフに投げるなどショットは安定せず、4番のパー5で3パットのパー、続く5番でボギーをたたいた。「ショットも悪いし、パットも入らない。ほんとに流れが悪かった。苦しい状況だった」。だからこそ、8番で残り15mのバーディパットを決めたときは思わず空を見上げた。
ハーフターンして差を1打に縮めて迎えた17番(パー5)。ドライバーを握って振り抜いたが、ボールは右側の池へ。「風もわかっていた。(距離的に)右の池に届くのもわかっていた。ちょっとの迷いというか、120%の集中ができてなかった」と振り返った。
それでも最終18番では10mのバーディパットをねじ込み、ガッツポーズ。「打つ前からなんとかして、応援してくれている人たちにアピールをしたかった。絶対に決めよう」と渾身のパッティングとなった。
「金谷さんを追い詰められたとは全然思ってないですし、この1打差のなかには本当にたくさんの差がある。今日の悔しさは忘れずに。金谷さんからも『(次に出場予定の)中日クラウンズ(4月29日開幕)でまたやろう』って言ってくれた。リベンジさせていただきたい」と前を向いた。
そんな金谷は中島について「ナショナルチームとかで仲良くして友達という感じだけど、プレーとか練習する姿勢とかはすごいし、ライバルみたいな存在」と明かす。「これからもプロのトーナメントで名前が出てくる選手だと思う。自分も頑張っていきたい」と語った。(三重県桑名市/石井操)