2020年 ダンロップフェニックス

大会初「QT資格で優勝」へ 石坂友宏が目指す男子版“シンデレラストーリー”

2020/11/21 18:14
自身初の最終日最終組。石坂友宏は初優勝を狙う

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 3日目(21日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7042yd(パー71)

単独首位からスタートした石坂友宏は、終盤にスコアを落としながらも、7バーディ、2ボギー1ダブルボギーの3アンダー「68」。通算12アンダーとして、大槻智春と共に首位に並んだ。あすは自身初の最終日最終組から、プロ転向3戦目での初優勝を目指す。

金谷拓実の一学年下だが、立場は同じ大学生プロ。「スタートからめちゃくちゃ緊張していました」という3日目だったが、ポーカーフェイスといえるだろう。緊張は外見からは感じさせなかった。

前半2番、4番(パー5)とバーディを先行させて、5番のチップインバーディで早くも3つ目。6番(パー3)で今大会初のボギーを叩いたが、すぐに7番(パー5)、8番の連続バーディでバウンスバック。13番はグリーン脇からY字になった松の幹の間を抜いて1mにつけてバーディを奪い、同組の金谷拓実ガン・チャルングン(タイ)を「なにをやってもうまくいくね」と唸らせた。

だが、上がり2ホールに学びの種が落ちていた。17番(パー3)は「攻めながら守るつもりだった」というティショットをグリーン左に外して、2クッションを狙ったアプローチもキャリーが足りずにダブルボギー。最終18番も2mのバーディパットを決めきれなかった。「17番はボギーでは上がれたと思うし、最後のパットは読み過ぎた」。その1打か2打が、最終日にどう響いてくるか…。

自身初の最終日最終組。「あすも緊張すると思うけど、緊張感の中で楽しみたい」という21歳。残り18ホールにはいくつかの記録も掛かっている。プロ転向3戦目での初優勝は2戦目の松山英樹に次いで日本人2番目。今大会に限れば、2014年大会を22歳で制した松山を超えて日本人最年少優勝となる。さらに、今大会にQT資格から出場して優勝した例は過去にない。男子版シンデレラストーリーの完結に注目だ。(宮崎市/今岡涼太)

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