2020年 ダンロップフェニックス

松山に次ぐプロ最速Vへ 金谷拓実が1打差3位

2020/11/21 17:46
粘り強さが真骨頂。金谷拓実がプロ初Vへ向け1打差

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 3日目(21日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7042yd(パー71)

終盤2ホールで首位との差は4打から1打に縮まった。ムービングデーの大会3日目、金谷拓実は荒れ気味のティショットに苦戦しながらも、4バーディ、1ボギーの3アンダー「68」にまとめて通算11アンダーの単独3位。通算12アンダーで首位に立つ石坂友宏大槻智春との差はわずかに1打でツアー2勝目&プロ初優勝を視界に捉えた。

前日とは逆の北東の風が吹いた3日目。金谷は「粘り強いプレーができた」とうなずいた。前半9ホールでティショットがフェアウェイをとらえたのは2回だけ。軽い右ドッグレッグの8番では、3Wショットを左の林に打ち込んだが、そこから7Iで前方の松の木をかわす低いフックボールでグリーン手前のバンカーまで運びパーセーブ。3日間で11分の9という高いサンドセーブ率でピンチを切り抜けていった。

ボギーはスタートホールの1番だけ。「ティショットの調子が良くなくて、でもそこからボギー1つにまとめられたのは良かった」と持てる武器をフル活用して戦っている。17番(パー3)で石坂がダブルボギーをたたき、金谷が最終18番でガードバンカーから60㎝に寄せてバーディ締め。我慢が最後に報われた。

最終日の意気込みを聞かれれば、躊躇なく「自分らしいプレーをしてどんどんスコアを伸ばして、優勝を目指してやっていきたい」と言い切れる。プロ転向後3戦目での優勝となれば、松山英樹に次いで日本人2番目の最速優勝記録となる。

だからこそ、日没が迫る中で話している時間も惜しい。「ショットの手応えはあまりなかったので、できれば早く練習に行きたいです」と苦笑いで訴えて、足早に練習場へと向かっていった。(宮崎市/今岡涼太)

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