日本人最年少優勝も視野 大学生プロ・石坂友宏が単独首位で週末へ
◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 2日目(20日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7042yd(パー71)
歴史と伝統の大会を通算9アンダーの単独首位で折り返すのは、日本ウェルネススポーツ大3年の石坂友宏。昨年末の予選会(QT)を25位で突破してプロ転向した21歳の大学生プロだ。
神奈川県横須賀市出身でゴルフを始めたのは小学5年生のとき。当時からアプローチ練習が好きだったという石坂は「アプローチとパターが得意」と胸を張る。今大会ここまでは36ホールをノーボギー。この日も最終18番の3打目をグリーン奥にこぼしたが、寄せワンでしのぎ笑顔を浮かべた。
ルーキーイヤーとなる今年、当初の目標は「チャレンジツアー3勝とレギュラーツアーに出て1勝」というものだった。しかし、コロナ禍で予定は変わり、チャレンジツアーは4試合に出てベストフィニッシュは20位タイ。レギュラーツアーは今週が3試合目。アマチュア時代に出た4試合と合わせても、わずかに7試合目だ。
以前からテレビで見ていた今大会。QT25位は例年なら出場はほぼ不可能だが、今年はコロナ禍で出場機会が巡ってきた。「出たいということしか考えていなくて、感謝の気持ちしかない」と首位で週末を迎えることはおろか、まずは出場している事実を飲み込むことに忙しい。「もちろん勝てたら嬉しいけど、予選を通れたので『4日間自分のゴルフをする』というところに持っていきたい」と謙虚に意気込んだ。
同じ大学には臼井麗香(1学年上)や稲見萌寧(同学年)も在学していて、「女子プロは人気があるので、自分たちももっと頑張らないといけない」と刺激を受ける。大学の練習にも参加する臼井とは、一緒にプレーする機会も多いという。
1歳上の金谷拓実は、石坂を「曲がらないし、ショートゲームとか全部うまい。年下だけどしっかりしたゴルフをする」と評価する。気は早いが、石坂が優勝すればスペインのセベ・バレステロス(1977年大会/20歳)に次ぐ大会2番目の年少優勝記録となり、松山英樹(2014年大会/22歳)を抜いて日本人最年少となる。女子プロ人気に負けないように、自身の力で話題を振りまきたいところだ。(宮崎市/今岡涼太)