「動き出すことも大事」 選手会長・時松隆光は外国籍選手と対話重ねてツアー再開へ
◇サトウ食品インビテーショナル チャリティ ゴルフ ペアマッチ◇紫雲ゴルフ倶楽部飯豊コース(新潟県)◇6847yd(パー72)
1月の開幕戦「SMBCシンガポールオープン」を最後に中止が続いていた国内男子ツアーが、9月3日開幕の「フジサンケイクラシック」(山梨・富士桜CC)で約8カ月ぶりに再開されることが決まった。
「100%というわけにはいかないかもしれませんが、動き出すことも大事だと思いますし、開催していただけるのはありがたいです」。今季からジャパンゴルフツアー選手会長を務める時松隆光は主催者をはじめとする関係各所への感謝とともに、海外勢への配慮ものぞかせた。
8日は吉田優利とコンビを組んでペアマッチに出場。7月に賞金ランキング加算対象外の非公式大会として行われた「ゴルフパートナーエキシビショントーナメント」後、ペアマッチに向けた準備以上に選手会トップとしてリモート会議出席を重ねてきた。PCR検査の実施とともにメインの議題となったのは、入国制限によって出場のかなわないケースが発生する海外勢へのケアだったという。
外務省は先月29日に日本の在留資格を持つ外国人の再入国を8月5日から条件付きで認めることを発表したが、入国後2週間の自主隔離など行動制限は維持される。
賞金シード選手65人のうち31人を外国籍選手が占める中、「(外国籍のシード選手の)100%が入国できるわけじゃない」というのが実情でもある。
副会長の池田勇太がつてをたどって西村康稔・新型コロナウイルス感染症対策担当大臣ら日本政府から最新情報を集めようと奮闘するなど、選手会を挙げて対応にあたってきた。最後は「フジサンケイさんが『試合をやりたい』とおっしゃっていただいた。その気持ちも無駄にしちゃいけない」と再開にかじを切ることとなった。
今後もスンス・ハンやブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)といった外国籍選手の選手会理事はもちろん、海外にいる仲間たちとのコミュニケーションは欠かさないつもりだ。長い道のりを覚悟しつつ、ツアーが再開していく中で状況が少しずつでも改善することを願っている。(新潟県新発田市/亀山泰宏)