新選手会長に時松隆光 石川遼が新設ポストでバックアップ
国内男子ツアーのメンバーで構成されるジャパンゴルフツアー選手会は23日、都内で理事会を開き、ツアー3勝の時松隆光を選手会長に選出した。近年を振り返れば、池田勇太、宮里優作、そして石川遼とツアーの“顔”が背負ってきた肩書きを引き継ぐ26歳は、「こんな大事な仕事を任せていただいた。みんなで一丸になって、ファン、ゴルフ界に携わる皆さんが良かったねと言える1年にしたい」と所信表明した。
石川が選出の背景を説明する。「次の世代を考えたとき、選手会長自体はどんどん変わっていってもいいんじゃないかと。ただ、(選手会として)変わっちゃいけない方向性がある。それを共有できる理事会にしていきたい」。これまで年始の理事会は、まず選手会長を決め、その新選手会長が議長となって会議を進めてきた。
今回は先に選手会の方向性について議論を深め、終盤にトップを決める形をとった。何人かの名前が出た中、「ゴルフもうまいし、最近は(テレビ番組での)露出もね(笑)。落ち着いていて、謙虚で、周りが見える。一番信頼できる後輩。源蔵(時松の本名)を挙げている人が、圧倒的に多かった。みんなの意見を吸い上げて、みんなで同じ方向に進んでいくための源蔵かなって」と振り返る。
まさに“ワンチーム”だ。理事になったのも初めての時松だが、会長経験のある石川や池田に小鯛竜也を加えた3人が新たに副会長に就任。「オレたち3人を中心に、全力でフォローしていくから」と池田も背中を押した。選手会長ともなれば、都内で行われる会議などに顔を出す機会も多くなる。福岡に拠点を構える時松に配慮し、代理での出席などカバーを約束した石川は、自ら新設の「PR担当」として、これまで以上に男子ゴルフ界の盛り上げに思考を巡らせていく。
「マジで何も変わる必要はないから。ありのままでいいんだよ」と石川。理事会後の言葉に大きくうなずいた時松は「石川会長もそうでしたけど、いかにファンの方々を大事にするか。微力ながら、僕なりに(男子ゴルフ界を)アピールしていければ」と表情を引き締めた。(編集部・亀山泰宏)
<2020年度ジャパンゴルフツアー選手会理事・監事>
会長/時松隆光
副会長/石川遼、池田勇太、小鯛竜也
理事/宮本勝昌、小田孔明、深堀圭一郎、宮里優作、市原弘大、竹谷佳孝、重永亜斗夢、中西直人、今平周吾、堀川未来夢、星野陸也、ブレンダン・ジョーンズ、スンス・ハン
監事/佐藤信人