国内男子ツアー

石川遼、成長を印象付ける予選突破

2008/09/05 18:50
ボギーが来ても焦らず、バーディを取り返す強さを見せる石川遼

初日は出だしの2連続ボギーから立ち直って、通算1アンダーで終えた石川遼。「フジサンケイクラシック」2日目も、序盤はボギー先行の苦しい立ち上がりとなった。

1番のティショットは大きく左へ出てラフに掴まる。「左に引っ掛けてしまって、たまたまセーフだったけど、ああいうティショットだと他のクラブにも悪い流れがいってしまう」。2日連続で出だしのドライバーショットを曲げた石川。このホールはパーで切り抜けたが、続く2番パー3で、9mのファーストパットを2.5mオーバーさせて3パットのボギーとしてしまう。

4番でも3パット。5番ではティショットを左の林に入れ、8mのパーパットは1.5mオーバーしてボギー。「これだけタッチが合わないと、今日のグリーンは厳しいな」と思ったという石川。序盤の5ホールで3つスコアを落としてしまった。

だが、このままズルズル行かないのが、最近の石川だ。2オーバーまで落としたが、その時点でのスコアは全く気にならなかったという。「ボギーが続いてもめげなくなったというか、気持ちが落ちなくなった。毎ホール、自然に気持ちが切り替わっていた」という石川は、6番パー5で2オンに成功してバーディ奪取。このバーディを皮切りに一気に5つのバーディを奪い返した。

「簡単にボギーを打ってしまうのは成長していないけど、そのあと大崩しないでバーディを獲れるようになった」という石川。「プロになって、この世界では連続ボギーを打たないのは最低限、当たり前の事だと痛感しました。何が変わったということはないけど、気持ちの問題だと思う」と、プロとしての自覚が石川のゴルフを粘り強いものに変化させたようだ。

結局、この日は5バーディ5ボギーの「71」。通算1アンダー、17位タイで堂々の4戦連続予選通過を決めた。「オーバーパーとアンダーパーでスタートするのは、気持ちが全然違う。明日は1アンダーでスタート出来るので、良い緊張感でやれると思います。出だしからバーディを獲って、バーディ先行のゴルフをしたいですね」。去年は15位タイに入った相性の良い大会。石川の言葉にも、余裕が感じられた。