国内男子ツアー

矢野東、“ゴルフバカ”と化して勝利を掴む

2008/09/21 18:15
“ゴルフバカ”と化し、3年ぶりの勝利を手にした矢野東

「ANAオープンゴルフトーナメント」2日目に首位タイに並び、最後までその座を譲ることなく3年ぶりの勝利を挙げた矢野東片山晋呉と最終組を共にした最終日も、臆することなくスコアを伸ばし、4ストローク差をつけての圧勝劇だった。

3年前の初勝利を、自ら「フロック(まぐれ)」と評価。3日目を終え、「あの時よりもたくさんの経験をして、自信がついた」と話していた矢野は、「今の調子を考えれば、普通のゴルフをすれば勝てると思っている」と自信に溢れていた。この自信には、ある裏づけがあったのだ。

「今週も酒をほとんど呑まず、ビール一杯だけ。僕にしては奇跡的」と大好きな酒を控えた。3月からはタバコもやめた。「トレーニングで苦しい思いをしているのに、酒が自分の目指す体づくりの妨げになっていた。もう余分なことをするのはやめよう、“ゴルフバカ”になろう、と思いました」。下半身と体幹を中心とした筋力トレーニングも、結果としてハッキリと現れ始めた。

「今まで漠然と考えてはいたけど、そこまでストイックになり切れなかった。“ゴルフバカ”になって、全てをゴルフのためにと思えるようになった」と矢野。「強くて動ける、実用的な体」を目指す“肉体改造”は、着々と進んでいる。しかし、控えていた酒も、この日ばかりは解禁のようだ。「今日は呑ませてください!明日、いっぱい走りますから!」。笑顔で会見場を後にした。