<古閑x堀江1>なぜ、国内女子ツアーはうまくいく?
古閑美保x堀江貴文 対談その1(全9回)
ホリエモンの対談コーナー3人目のお相手は、2000年代の女子ゴルフ界を華やかに彩った古閑美保プロ。2008年に賞金女王に輝いた古閑プロは、2011年に現役引退してからもゴルフレポーターやタレントとして多忙な毎日を送っています。対談テーマは今年、賞金総額過去最高を記録した国内女子ツアーから来年112年ぶりにゴルフ競技が復活するオリンピックまで。第一線で戦ってきた古閑プロならではの視点で語られる本音トークと、初の女性ゲストにテンション高めのホスト堀江とのやりとりをお楽しみください。
【堀江貴文氏(以下、堀江)】日本の女子ツアーって本当にいいですよね。
【古閑美保プロ(以下、古閑)】潤っていますね。
【堀江】理由はどこにあると思いますか?
【古閑】プロアマが良いからだと思います。
【堀江】なるほど。
【古閑】今、女子はプロアマをしっかりやりますから、オジさんたちは楽しいと思いますよ。同じティグラウンドから回りますしね。
【堀江】そうか。飛距離もそんなに変わらないですしね。
【古閑】あとは接待って言っていいのかな、そういう感じはありますよね。
【堀江】確かに接待感はありました。
【古閑】私が現役の時は、稼げれば良いかなぐらいの気持ちでやっていたんですけど、やっぱり歳とともにスポンサーがいないと大会が開催されないということが分かってきて。
【堀江】まあ、それは当たり前の話ですけどね。
【古閑】でも若い頃は、そういうことも分からないでやっているんですよね。
【堀江】そうなんですか。教育は大事ですね。
【古閑】私は“プロゴルファーとして稼ぐんだ”としか思ってなかった。プロアマは面倒くさいなって。でも徐々に考え方が変わってきたんです。やっぱり皆がそうなっていくと、下の子たちも木曜日(のプロアマ)はお客さんを楽しませるものなんだって、そういうことに気付くようになってくる。
【堀江】そういうの、分からないものなんだ。
【古閑】ええ。ですので今、女子は結構プロアマを大事にしていますね。
【堀江】そういう教育もされているんですよね?
【古閑】それはもう、樋口(久子)さんがやりました。
【堀江】勉強会みたいなものってあるんですか?
【古閑】そういうのは新人セミナーでやります。
【堀江】それは大事ですよね。男子ではやらないのかな…。
【古閑】女子と男子の違いというのはあるんじゃないですか。ゴルフのスポンサーさんって、日本を動かしているような企業の偉い方たちばかりじゃないですか。そういう人たちって、男子プロに教わるのが好きじゃないって言う人が多いんですよね。
【堀江】そうですか。
【古閑】やっぱり男性ですから、男子プロに教わるより、女子プロの方が入りやすいんじゃないですかね。割合的に、女子にアドバイスされる方が嬉しい人が多いと思いますよ。
【堀江】嬉しいっていうのはあるかもしれないですね。ただ、上手下手っていう違いはあると思う。上手い人は男子プロと回りたがりますよ。
【古閑】あー、なるほど。
【堀江】やっぱり女子だとモノ足りないみたいな人は多いですね。
【古閑】でも男子はティグラウンドが違うから会話が少ないという話も聞きますね。それに、ゴルフは上手い人の方が少ない競技なので。
【堀江】それ、分かります。全然飛距離が違いますから。ほとんどのオジさんは男子プロをオーバードライブできないですからね。
【古閑】その点、女子と回ると、ちょっと下手なオジさんでも、ナイスショットしたら女子プロを超えちゃうわけじゃないですか。そういう優越感というか、満足感。女子と回った方が楽しい割合が増えるんだと思います。あと運営費も男子より掛からないし、3日間だし、視聴率もいい。ギャラリーも今は男子より入りますからね。
【堀江】車の両輪じゃないけど、スポンサーが増えたというのもあるし、それでレベルの高い人が世界から集まってきているというのもありますね。
(その2に続く)→「ホリエモンが指摘する女子ツアーの危うさとは?」