2014年 WGCブリヂストンインビテーショナル

サスペ回避も波紋あり ポールターの奔放すぎるプレースタイル

2014/08/03 04:15
なんとか中断は回避した3人だったが…。同伴競技者への配慮は最低限のマナーです

オハイオ州アクロンにあるファイヤーストーンCCで行われた世界ゴルフ選手権シリーズ第4戦「WGCブリヂストンインビテーショナル」の3日目は、昼過ぎからの雷雨の予報によってスタート時間が早められ、7時から9時の間に3サム2ウェイで全組がティオフした。

早い時間は陽射しも照りつけていたものの、やはり昼頃になると空には灰色の雲が立ち込めて、風も強まり風雲急を告げる展開。丸山大輔らの組が最終9番にたどり着く頃には、遠くでゴロゴロと雷鳴の音も聞こえ始めた。

“なんとか中断前にホールアウトしたい”というのは選手の心情。とはいえ、この日丸山と同組で回ったイアン・ポールター(イングランド)は、その気持ちがそのまま行動に出てしまう選手。8番をバーディとしたポールターは、同組の丸山とジュースト・ルイテン(オランダ)が9番ティにたどり着く前にティショットを放ち、残りの2人がティショットを打ち終えると、そそくさとセカンド地点に向けて小走りで駆けていった。

そのペースが災いしたのか、7番、8番と連続ボギーを叩いたルイテンは、このホールのティショットも引っ掛けて左サイドの木に当ててしまう。ルイテンのキャディが歩測をしているのを見ると、誰よりも遠くにいたポールターがさっとクラブを抜いて2打目を放つ。そして、また1人でグリーンへと歩いていく。

ルイテンの2打目は右サイドのラフへ。それを見たポールターは、グリーン手前からアプローチしてピン上2メートルまで運ぶ。ルイテンが3打目を打つのに時間が掛かりそうだと見ると、キャディにピンを抜かせて先にパットを打ち掛けたが、さすがにこれは思いとどまった。

丸山は証言する。「最初は結構グリーンに時間をかけていて、相変わらずゆっくりだなと思っていたけど、天気が悪くなったら急に急ぎだして…。相変わらず自分勝手なやつだなと」。なんとか中断前にホールアウトした3人のスコアは、ポールター6オーバー、ルイテン7オーバー、丸山9オーバー。「スコアもみんな関係ないから、早く終わればいいんじゃないですか」と振り返った丸山の笑顔もこわばったままだった。

結局、最終ホールをダブルボギーとしたルイテンは、誰よりも先にアテスト小屋から出てくると“F”ワードをはき捨てて去っていった。(オハイオ州アクロン/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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