34ホールに12時間…松山英樹の長くハードな1日

米国オハイオ州にあるミュアフィールドビレッジGCで行われている米国選抜と世界選抜の対抗戦「プレジデンツカップ」の3日目は、連日の悪天候による中断でスケジュールが大混乱。朝5時半に宿舎を出発した松山英樹は、7時35分から2日目のフォアサムの残りを再開して、9時29分からは3日目午前のフォアボールに登場。雨による中断を挟んで、16時50分から今度は3日目午後のフォアサムを行い、結局19時過ぎに日没サスペンデット。計34ホールの長～い1日となった。

フル稼働ですべてのセッションに出場した松山英樹のプレーを時系列で振り返る――。

★7時35分～ 2日目分のフォアサム残り（12番グリーンから再開） 計6ホール
○松山英樹、アダム・スコット（2＆1）●ジェイソン・ダフナー、ザック・ジョンソン

世界選抜は昨日の時点で12番をパーセーブで終えており、ダフナーの1.5メートルのパーパットからプレー再開となったが、これを外して世界選抜が残り6ホールで5アップとなる。しかし、世界選抜のアップドーミーとなった13番から、米国選抜が3連続バーディで粘った。世界選抜の2アップで迎えた16番（パー3）をパーで分け、ドーミーホールとなった17番も再びパーで引き分け、世界選抜が2＆1で勝利を飾った。松山はプレジデンツカップ初勝利。

「追い上げられて、ドキドキしながら回っていました。途中まで良いペースだったけど、最後追い詰められて苦しかったけど、結果的に勝つことができて嬉しいです」。

★9時29分～ 3日目午前フォアボール 計18ホール
●松山英樹、アダム・スコット（1UP）○タイガー・ウッズ、マット・クーチャー

米国選抜最強ペアとの対決で、大ギャラリーを引き連れてのプレーとなった第3ラウンド。1番、3番で松山がバーディを決めて幸先良く2アップとしたが、4番、6番とウッズのバーディで取り返されてオールスクエアに戻される。だが10番で松山がただ1人パーセーブして再び1アップ。11番を終了したときに、雨のため1時間17分の中断を挟んだ。

再開後の13番でウッズがバーディ、14番でクーチャーがバーディ、さらに15番でウッズがイーグルと米国選抜に畳み掛けられ、3連続でホールを失った世界選抜は一気に2ダウンと逆転された。16番で松山がバーディを奪い返して1ダウンまで戻すも、17番、18番とパーで分けて、米国選抜に1ダウンで敗れた。

「中断後の流れをつかむか、つかまないかという勝負どころで、しっかりとパットを決めたり、ショットを寄せたりするところが相手の強さだと思う。自分とアダムはそこでミスをして、流れをつかみきれなかったのが敗因だと思う。良いショットを一発打っても、なかなか勝つことができなかった。やっぱり勝つためにはすべてが整っていないとダメなんだと思いました。（16番のバーディは）初日、アダムが15番で入れたように、ここは絶対入れないといけないなと思って、本当に入ったのでまだいけると思ったけど、結果的に初日のようにオールスクエアまで戻すことできなくて残念でした。そりゃ悔しいです」。

★16時50分～ 3日目午後フォアサム （11番の第2打を打って中断） 計10ホール
松山英樹、アダム・スコット（2ダウン）ウェブ・シンプソン、ビル・ハース

前のラウンドをホールアウトした松山組は、当初は第3試合（16時3分スタート）に出場予定だったが、ホールアウト後の選手に最低30分の余裕を与えるため、同マッチは16時50分スタートの第4試合へと変更された。（対戦相手は当初のペアリング通り）

ティショットの順番は2日目と同じく、スコットが奇数ホール、松山が偶数ホール。1番、2番とそれぞれが取り合って迎えた4番（パー3）。松山が1.2メートルにつけ、スコットがこのバーディパットを沈めて1アップ。しかし、直後の5番、6番、8番とバーディを奪われ、9番では世界選抜がボギーとして計4ホールを落とし、3ダウンまで後退した。日没間際の10番で、松山が下り6メートルのバーディパットを沈めて渾身のガッツポーズ。2ダウンへと盛り返し、続く11番のプレー中に翌日へのプレー持ち越しを決断した。（19時2分に競技は日没サスペンデット）

「今日はすごく長かったけど、まだ負けている状況なので早く上がれて（持ち越せて）良かったと思う。2ダウンという状況だけど、まだ8ホール残っているのでチャンスはある。しっかり準備をしたいと思う。また明日、良い状態を作っていきたいです」。

翌朝7時35分に再開予定。選手たちを乗せたバスは今朝と同じく5時半に宿舎を出発する。（オハイオ州コロンバス／今岡涼太）