2013年 マスターズ

石川遼に立ちはだかる2日目の壁

2013/04/12 13:59
上位で迎える2日目。オーガスタで過去の忌まわしき流れを断ち切れるか? (Andrew Redington/Getty Images)

5年連続の出場となった「マスターズ」で石川遼が上々のスタートを切った。初日は2ボギー、1ダブルボギーを叩きながらも5バーディを奪って「71」。特に終盤の我慢が光り、首位に5打差の1アンダー、23位タイにつけて初日を終えた。

前半を2アンダーで折り返しながらも、直後の10番でボギー、そして14番ではダブルボギーという嫌な流れ。しかし15番(パー5)からの2連続バーディに続き、17番からの上がり2ホールは見事なパーセーブを連発した。ラウンド後の「どっちに転んでもおかしくない展開だった」と、こぼした言葉には満足感と安堵感がいっぱいに詰まっていた。

ただ、気になることがある。今シーズンの石川は初日に好発進を切りながらも、翌2日目にその勢いをキープできないケースがどうも目立つ。「大ブレーキ」、「急降下」なんてフレーズが何度となく思い浮かんでしまう。印象が強いのが以下の4試合。

■ ファーマーズインシュランスオープン(1月24日開幕)

初日「68」、2日目「79」:20位スタートも125位タイに後退し予選落ち

■ ノーザントラストオープン(2月14日開幕)

初日「71」、2日目「73」:48位タイから後退し70位タイ、ギリギリで決勝ラウンドへ

■ タンパベイ選手権(3月14日開幕)

初日「71」、2日目「77」:26位タイから111位タイで予選落ち

アーノルド・パーマーインビテーショナル(3月21日開幕)

初日「69」、2日目「77」 5位からのスタートも57位タイで予選通過

こんな具合で大崩れしたため、出場全9試合の平均は初日「71.44」、2日目「73.77」となってしまっている。また、上記の「ノーザントラストオープン」以下3試合はすべて初日が午前、2日目が午後にスタート(ファーマーズインシュランスオープンは2日間とも午前スタート)したもの。いずれも今大会と同じパターンとなっている。

石川にとっても「特別な思いのある大会」であるマスターズだが、米国男子ツアーに本格参戦したシーズンの1試合として考えれば、今季の“単なる10試合目”とも言える。ただ、そうであれば、第2ラウンドは、次週以降の試合に向けてもポイントとなる18ホールとなるかもしれない。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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