2013年 シェル・ヒューストンオープン

ミケルソンの奇策? 2本のスプーンでマスターズへ調整

2013/03/31 09:02
ティショットの前に3番ウッドを握るP.ミケルソン。バッグの中に、ドライバーは無い。

テキサス州のレッドストーンGCで開催中の「シェル・ヒューストンオープン」を戦っているフィル・ミケルソンのキャディバッグの中には、ドライバーが入っていない。正確に言うとこれは2日目で、1アンダーの54位タイから出た第3ラウンドも同じだった。

米ツアーは次週の「バレロテキサスオープン」を経て、11日(木)にいよいよメジャー初戦「マスターズ」を迎える。過去2度の優勝を誇るレフティとオーガスタといえば、かつてドライバーをキャディバッグに2本入れ、弾道を打ち分けたことでも有名。そのミケルソンが今週は3番ウッドを2本、バッグに入れて実戦でテストしている。

「X HOT 3Deep」。キャロウェイが今週、ツアーバンからお披露目したニューモデルだ。フェアウェイウッドの飛距離性能向上のブームは今年も健在で、同社は今年“300ヤード・スプーン”を売り文句に「X HOT フェアウェイウッド」とプロモデルの「X HOT PRO フェアウェイウッド」をリリース。同シリーズの新しいプロトタイプが、それだ。

ミケルソンのリクエストは、この300ヤード・スプーンをティショットでさらに威力を発揮できるようにすることだった。クラブ開発担当者たちはフェース面の高さを上げて、よりディープな形状のモデルを作成。キャディバッグの中にある「X」とだけ記された何の変哲もない黒いヘッドカバーが、その新しい武器を包んでいる。(ちなみにこのクラブ、同じキャロウェイ契約の石川遼も今大会で実戦投入していた)

だが、ビッグレフティがマスターズで本当に3番ウッドを2本入れるかは未定。さらにまた別のモデルも現在制作中とのことで、今大会が終わった月曜日にテストするという。

いま多くのトッププロの脳内を多く占めるのは、2週間後に向けた調整だ。日本人でいえば、石川のほか、現在米国滞在中の藤田寛之は、2度目の夢舞台に合わせロフト60度のウェッジを試している。クラブをはじめギアの調整が急ピッチで進み、それを支える人々は大忙し。

ヒューストンはオーガスタの予行演習、そんな雰囲気も充満する。「グリーンジャケットのためなら、今週はドライバーを使わない」。そんな決断も、マスターズの魅力ゆえだ。(テキサス州ヒューストン/桂川洋一)

■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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