石川遼 完敗に対する周囲の反応
「ザ・プレジデンツカップ」初日を1ホールも奪えずに6&4という完敗で終えた石川遼だが、ホールアウト後は決して落胆ばかりしている訳ではなかった。
“自分たちはそんなに悪いプレーをしてなかったし、タイガー達のプレーが素晴らしかった”というのが、石川の受け止め方だ。客観的に見ると、序盤はドライバー、アイアンショットとも右に抜けることが目立ち、決して絶好調と言える内容ではなかったが、それでもミスらしいミスは無く、難しいラフからのアプローチもきっちりとピンに寄せるなど、要所を締めた落ち着いたプレーを見せていた。
タイガー&ストリッカー組は、前半9ホールで5バーディノーボギー。一つの球を交互に打つフォアサムマッチとしては抜群の成績で、これをやられては成す術も無い。第1試合で勝利したミケルソン&キム組は、前半を1バーディ4ボギー。石川&オギルビー組は、2バーディ1ボギーなのだから、相手が素晴らしかったというのも頷ける。
国際選抜チームキャプテンのグレッグ・ノーマンは、6番ホールでこのマッチに顔を出して戦況を確認すると、苦しむ石川に声を掛けた。「これもゴルフ。今は学んでいるところだし、長い目で見ればこの経験は君にとってプラスになることを理解しなさい」。
ホールアウト後も、「成長する為には良い経験も苦い経験もしなくてはいけないけど、これは少し苦い経験だったね」とチームメイトらに声を掛けられた石川。そんなチームメイトらの温かい支援が、石川の気持ちをポジティブに変える助けとなったことは間違いない。(編集部:今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka