2011年 エビアンマスターズ by Societe Generale

女子ゴルフに第5のメジャー大会が登場!

2011/07/21 10:41
会見で握手をするマイケル・ワン(右)とフランク・リブー(左)、ジャック・バンガート(中)

「エビアンマスターズ」の会場で数日前から話題となっていたニュースがついに正式リリースされた。大会開幕を翌日に控えた水曜16時、記者会見場は異様な熱気に包まれていた。

前方のテーブルには、LPGAコミッショナーのマイケル・ワン、エビアンマスターズチェアマンのフランク・リブーとディレクターのジャック・バンガート、さらにヤニ・チェン、スーザン・ペターソン、クリスティ・カーカリー・ウェブというそうそうたる面々が鎮座し、多くのテレビとスチルカメラ、そして記者たちが相対する。

その席上で発表されたのは、2013年に大会は「ザ・エビアン・チャンピオンシップ」に名称を変えると共に、9月第2週(12日~15日)へと日程を移動。コースも大改良を施して、米国女子ツアーで5番目、シーズン最後のメジャー大会としてプレーされるということだった。

この発表に関して、選手たちの反応は極めて好意的だ。欧州出身のペターソンは、「ヨーロッパで二つ目のメジャー大会が開催されるのはとてもうれしい」と顔をほころばせ、カーは「LPGAはダノン(エビアンの親会社)、ラコステなどの理解あるスポンサーを得て運がいい」と持ち上げる。申智愛は「選手にとってはメジャーを勝つチャンスが増えるので、良いニュース」と、目を細めた。

このお祝いムードの中、否定的な声は一切聞かれなかったが、メジャー大会の意義や価値が薄れるという意見も当然あってしかるべきだろう。うわさでは、アジアで第6のメジャー大会が誕生するということも囁(ささや)かれている(HSBCが有力候補とのこと)が、こういう場合の線引きをどうするかは、今後の課題と言えそうだ。

申智愛は言う。「メジャーの数が問題というよりも、年間の試合数の方が大事。その中の何パーセントがメジャーなのかということ」。これは正論と言えるだろう。

とはいえ、日本人選手にとっては国内メジャーと日程が重なるため、今年のような高い出場率を維持するのは難しくなるだろう。新たな歴史の幕が開く2013年。この変化が女子ゴルフ界のさらなる盛り上がりに繋がれば良いのだが、日本だけは、この世界の動きから若干置き去りにされている感が否めないのが気に掛かる。(フランス・エビアン/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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