プロゴルファー大山志保が続ける東北復興支援
◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 事前情報(22日)◇利府GC(宮城県)◇6551yd(パー72)
2011年の東日本大震災の発生直後に500万円の寄付をした。けれども、2年前、定宿としている宮城県松島町のホテルで、マッサージ師の語る言葉に電流の走るような思いがしたというの。「みんな『復興した』って言うけれど、まだまだ復興には遠いんですよ…」。大山志保はその年から「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の獲得賞金を、全額寄付し続けている。
「これだって思ったんですよ。少しでもみなさんが喜んでくれたら、それが一番私のモチベーションにもなる。この大会に出られる限りは、これからもずっと続けます。どんどんおばさんになっていくけれど(笑)」。大山に迷う素振りは微塵もない。
一昨年は20位の67万2000円。昨年は2位の630万円にベストスコア賞とコースレコード賞を足して690万円。これまで松島町、利府町、大和町、大郷町、利府ゴルフ倶楽部に寄付をしてきた。
大山の寄付活動をサポートするのは、大郷町で建設会社を経営する寺嶋諭さん。「個人的には、もうやめて自分のために(賞金を)使えばいいと思うけれど…。でも、地方自治体にとってはものすごくありがたい。県民の立場としては、彼女の気持ちに応えたい」。練習ラウンドや買い物に行く大山の送迎のため、自らハンドルを握っている。
大山は今年の獲得賞金も、全額を復興に回す。連日通う松島町の寿司店では、いわばVIP待遇だ。「毎日ご馳走を食べさせてもらって、こっちに来て2キロ体重が増えました。食欲の秋ですね(笑)」。その分を超えて稼いでもらいましょう!(宮城県利府町/今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka