スポット参戦のトンプソンが見た「日本女子ツアー」は?
大会初日のギャラリー数としては国内女子ツアー史上最多を更新する10958人が来場した今年の「ワールドレディスサロンパス杯」。米国からスポット参戦のレクシー・トンプソンは、「木曜日からこんなにたくさんのギャラリーが来てくれるのは嬉しい」と目を輝かせて語った。
「世界一」といわれる米国女子ツアーを主戦場とする選手から見て、日本女子ツアーのメジャー大会は、一体どのように映っているのだろう?
まず、ギャラリーについて。男子のPGAツアーが圧倒的な人気を誇る米国では、女子の試合にあまり多くのギャラリーは来場しない事実がある。トンプソンはこれに加え、「日本のギャラリーは世界で一番礼儀正しいし、マナーが良い人ばかり」と、その観戦マナーにも最上級の賛辞を送る。「素晴らしいファンの前でプレーできるのは、とても楽しみ」だといい、この日、最終9番をイーグルで締めた際、ひときわ大きな歓声と拍手が送られると、嬉しそうに笑顔を返していた。
プロ転向以来米ツアーを主戦場とする宮里美香も、「こういう雰囲気でできるのは幸せ」と会場の雰囲気を喜び、帰国参戦する理由のひとつにしている。
また、トンプソンはコースコンディションについても、「非常によく手入れがされていて、グリーンも速くて、素晴らしい」と手放しで絶賛している。彼女のキャディを務めるベンジー・トンプソン氏(注:レクシーの血縁ではない)は、こう補足する。
「全米女子オープンはもう少しラフが長くて、フェアウェイが狭いけど、距離はだいたい同じくらいだし、グリーンの転がり方は本当に素晴らしい。メジャーらしい素晴らしいコンディションだね」。
ベンジー氏は選手のレベルについても、「今、トップが4アンダーだけど、もしかしたらLPGAでは6とか7アンダーを出す選手がいるかも知れない。でも、だいたい似たようなレベルだと思う」と、ロープ内からの感想を語った。
火曜日に日本に着いて、そのまま前夜祭から大会イベントに突入したトンプソンは、「少し疲れています」と、ちょっぴり苦笑いを浮かべたが、「でも大丈夫」とすぐに笑顔を取り戻した。
コース、選手、ギャラリーに加えて、食事にも恵まれている国内女子ツアー。もっと積極的に海外選手にアピールしても良いのでは?(茨城県つくばみらい市/今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka