アイ・ラブ・日本ツアー!申智愛の安堵
「日本のツアーに戻ってくると、本当にホッとするんです」。今週の「meijiカップ」で日本ツアー今季初戦を迎えた申智愛が、久しぶりに間近で見る人懐っこい笑顔で、うれしいことを口にしてくれた。
長らく米国ツアーに専念してきたこともあったのだろうか。思わず安堵の言葉を漏らした理由に、日米両ツアーに出場する選手たちの“違い”を挙げた。それは、「日本の選手たちは、みんな親睦が深いように感じる」と表現した、選手と選手の間からから伝わる“温かみ”だという。
「プレーの時はみんな勝とうと必死だけど、終わった後は仲良く話ができる関係が良いと思う。挨拶をとってもそう。仲の良い友達だけではなく、みんなと挨拶をしているところが、とっても温かく感じます。アメリカは、そういう表現の仕方が、少ないような気がするんです」。
今シーズンは、昨年までと比べて米国ツアーの開催日程が過密になり、「日本に来たかったけど、来ることが出来なかった」と、なかなか来日の機会を作れなかった。4月の「スタジオアリス女子オープン」で1度来日はしたが、体調不良によりプロアマ戦を途中棄権。そのまま本戦欠場を強いられ、思いを残して日本を去った。そして、ようやく初参戦が叶った今週。2日目を終えて首位に3打差の5位タイの好位置につけ、日本では2010年「ミズノクラシック」以来となる勝利を射程圏内に捕らえた。
先週の米女子メジャー「全英リコー女子オープン」では、36位に終わり大会連覇を逃した。「優勝は狙っていたけど、すごく頑張ったと思う。それよりも、今はこの試合に集中したいです」。愛してやまない日本ツアーを心から堪能しているようだ。少なからずの傷心も優勝争いできっと癒える。(北海道北広島市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。