岡村咲 2度目の好発進が導く結果は?
昨年末のファイナルQTで27位に入り、今シーズンが自身初のツアーフル参戦となる岡村咲。その名前が大きくフォーカスされたのは、先月開催の「ほけんの窓口レディース」だった。初日を終えて、首位に1打差に迫る3アンダー4位タイ発進。派手な5連続バーディで魅せた20歳の若手が、フレッシュな風を上位に吹き込んだ。
しかし、一夜明けた2日目は別人のように「80」と大崩れ。リーダーズボードを急降下し、予選カットラインに2ストローク及ばない64位タイで予選落ちを喫した。以降は、先週まで4試合連続予選落ち。先述した好発進を境に、急転した悪い流れは止まらなかった。
「5連続(バーディ)とか、たまたまなのに、“今日も、今日も”みたいに意気込むようになってしまった。自分を見失っていました」。1度の会心のラウンドが、皮肉にも逆効果を生む原因になっていた。ショットは好調なのに、あの時のようにスコアに繋がらないジレンマ。自問自答を続けるうちに、「頭でっかちになって、苦しみながらプレーしていた」という。
週に2、3回はアップしていたという自身のfacebookも、ここ数週間は滞りがちになっていた。今週の「サントリーレディスオープン」開幕前日の水曜日に、久々にページを更新。自戒の念もこめて、忘れかけていたプレーすることの楽しさを文章に綴った。今朝起きると、目に入ったのは書き込まれたたくさんの激励メッセージ。「これだけ応援してくれて、勇気を持って頑張ろうと思いました」。
迎えた初日は、5バーディ、ノーボギー、首位に3打差の4位タイと絶好のスタート。「どう寄せようかな? と、楽しみながらできた」。この日のラウンドにあったのは苦しみではなく、かつて心に在り続けていた楽しみだった。「問題は明日。今日の5アンダーは置いといて、初日と思ってやりたいですね」。一ヶ月前とは心構えが違う、再びの好発進。一ヶ月前と同じ失敗は、もう繰り返さない。(兵庫県神戸市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。