2013年 ヤマハレディースオープン葛城

ホステスプロが優勝争い 孤軍奮闘の黄アルム

2013/04/06 19:48
出場した8人のホステスプロのうち、ただ1人決勝に残った黄アルムが優勝争い。重圧に打ち勝てるか

今週開催の「ヤマハレディースオープン葛城」には、大会を主催するヤマハと契約を結ぶホステスプロ8人が登場していた。しかし、決勝ラウンドに進出したのは黄アルム(韓国)ただ1人。そのアルムが3日目に「69」をマークし、首位に3打差となる通算4アンダー3位タイへと浮上した。

アルムがヤマハと契約を結ぶきっかけとなったのは、09年の同大会。アルムが2位に8打差をつける圧勝劇でツアー初勝利を挙げ、その後すぐにヤマハから契約のオファーが舞い込んだという。契約後に初めて出場した翌10年大会も2位タイに入り、ホステスプロの面目躍如。しかし、昨年(11年は東日本大震災の影響により中止)は予選落ちに終わり、周囲の期待に応えられずに終わった。

昨年まではヤマハ契約プロの筆頭に立っていたアルム。ホステスプロとして臨むにあたり、「プレッシャーがあった」とその心境を明かす。しかし今シーズン、新たに契約を交わした野村敏京が先週2位に入るなど活躍。12年契約の中村香織も4戦全て予選通過と安定したプレーを見せ、賞金ランキングでは野村、中村に次いで、アルムは3番手。「みんなの成績が良かったから、あまりプレッシャーは無かった」と振り返る。

だが、これもホステスプロの重圧か。野村、中村ともにカットラインに1打及ばず、今季初の予選落ち。主催者の期待を一身に浴びる立場に変わり、「スポンサーさんに会うたびに“アルム頑張って!”と言われるんです・・・」と弱々しく口にした。

その重圧に耐え、この日見舞われた強い風雨にも耐え、引き寄せた初のホステス優勝のチャンス。「期待は感じているので、明日はできるだけ伸ばしたいです」。野村からも“頑張って”とハッパもかけられた。多くの期待を背負って臨む、思いがけずして訪れた孤軍奮闘の戦いの結末はいかに。(静岡県袋井市/塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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