2013年 ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディスカップ

森美穂が迎えた転機の“リ・スタート”

2013/03/15 19:28
約1年9ヶ月ぶりに国内女子ツアーに参戦した森美穂。「成績以上に、たくさん感じることがあった」と瞳を輝かせた。

国内女子ツアー第2戦「ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディスカップ」開幕と同時に、プロデビューを果たした選手がいる。「中部ジュニア」(12歳~14歳の部)で3連覇を果たすなど、ジュニア時代に数々のタイトル獲得で注目を浴びた森美穂だ。周囲からの大きな期待を背に、福井工業大学附属福井高校卒業と同年の2011年、翌2012年とプロテストを受験。しかし結果は不合格と、順風満帆な道のりを歩んできたわけではない。

最後に国内ツアーに出場してからこの日まで約1年9ヶ月の間、日本で行われる試合(QT除く)からは離れ、アジアン女子ツアー、中国女子ツアー(CLPGA)に参戦してきた森。「久々に日本の大会に出場させてもらえて、純粋に楽しいと感じながらゴルフしている。どんな形であれ、日本の試合に戻って来られたことはうれしいです」と頬を緩めた。

昨年度、3rdクオリファイまで進出したことにより、LPGA単年登録の資格を得て、今年は推薦出場を受けられるトーナメントに参戦する。「試合に出られない期間は、目標も定めづらく、モチベーションを上げるのに必死でした。今大会の出場が決まった時にようやく目標ができました」と焦点を当て、ここまで調整に努めてきた。現在は、母校に練習やトレーニングの拠点を置き、高校時代と同じ環境で練習を行わせてもらっていると話す。「1人で(練習を)行っていると、自分の変化に気づけない」と、この2年間は結果も残せず、スイングの状態も悪くなっていたことで原点回帰を決意した。

迎えた初日、7オーバーの96位タイと出遅れる結果となったが、「すごく楽しかった。スコアは良くないですけど、たくさん感じることがあったラウンドでした」と目を輝かせる。これまでの練習の成果が、良くも悪くも目に見えて分かった1日だっただけに、18ホールで得られる最大限を、この日の森は吸収していた。「気持ちの面でまずは再生すること。出場できる試合で、今は精一杯、自分らしさを出そう」と決めた今年。「明日も、どんな状況でも、たくさんの空気を吸って、胸を張って、ゆっくりプレーしたい」。今大会は結果よりも、森にとっては転機の“リ・スタート”となる。(高知県香南市/糸井順子)

■ 糸井順子(いといじゅんこ) プロフィール

某自動車メーカーに勤務後、GDOに入社。ニュースグループで約7年間、全国を飛びまわったのち、現在は社内で月金OLを謳歌中。趣味は茶道、華道、料理、ヨガ。特技は巻き髪。チャームポイントは片えくぼ。今年のモットーは、『おしとやかに、丁寧に』。

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