堀奈津佳、気持ちの強さを活かしきれるか
国内女子ツアー「サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」の初日、7時30分のトップ組でスタートした堀奈津佳が、3番でバーディを奪い、その後5番から4連続バーディとして5アンダーまでスコアを伸ばしていた。
堀は江連忠氏のアカデミーで練習をしてきたプロ1年目の選手で、今大会の開催コース六甲国際GCを練習コースに使用している。そして師匠の江連氏がキャディを務め、前半は長いバーディパットをいくつも決めて快調に飛ばしていた。
ところが、9番で1.5mのパーパットを外してボギーをたたくと、10番、11番と3連続ボギーをたたき一気に失速。しかし、12番から気合いを入れなおして、最終18番までパープレーを続け、2アンダー15位タイでラウンドを終えた。
ラウンド終えた堀は「昨日の練習後に先生(江連)と喧嘩してしまいまして・・・」と打ち明けた。「技術的なことではなく、プレーに入る気持ちとか考え方ですね。でも、今日の朝には普通に会話できるようになったので良かったです」と照れながら話す。
堀が打ち明けたことを江連氏に話すと「あいつは気が強すぎ。良い面でもあるけど、悪い方にも転がりますから。今日も4連続バーディのときは長いのが入って乗ってたけど、9番で短いのを外したら急に考え出しちゃって。もっと気持ちを抑えてプレーできれば優勝だって出来る子なんですよ。だから、精神面で安定するまでキャディやろうと思っています」と語る。
「アマチュアのときからですが、試合に出るからにはいつでも優勝を狙っています」という堀に対し、「あいつは優勝する気持ちも強すぎる。初日から意気込んでもバテてしまうし、今回みたいに初日2アンダーなら上出来でしょ。あと3日あるんだから、徐々にテンションを上げるというのも叩き込んでいきますから」と、江連氏流のマネジメントを堀に伝授しようと考えている。
「いままで、いろんな子を見てきたけど、俺に真っ向勝負で反発してくるやつはいなかったよね。あの気持ちの強さをゴルフに上手く活かしてあげたい」。堀の練習する姿を見つめながら話す江連氏の思惑通りに戦うことが出来れば、今週にでも結果を出すかも知れない。(兵庫県神戸市/本橋英治)