2012年 フジサンケイレディスクラシック

馬場、“理想のアイアン”まで何通りの組合せ?

2012/04/20 21:04
ようやく理想のアイアンに辿り着いたという馬場ゆかり。さて、開幕戦から試したヘッドとシャフトの組合せは何通り?

プロゴルファーにとって、手にするクラブは自らの意思をボールに伝える大切な手足。選手によって程度は異なるとは思うが、当然ながらプロの誰もがクラブへの強いこだわりを抱き、日々を過ごしている。ショットメーカーならば、その想いは人一倍、いや、何十倍も強いはず。

「私の生命線は、アイアンだと最近気がつきました」と話すのは、ツアー通算2勝の馬場ゆかり。「アイアンが悪い時は、全体的にスコアも悪いことに、ようやく気がついたんです」。以前からクラブへのこだわりは強いタイプではあったが、今年はその傾向をより強めているようにも感じる。特に、スコアメイクの軸と定めたアイアンに対して。

オフの調整でフィッティングしたはずのアイアンを、第3戦からはヘッドとシャフトの両方を一新。さらに、第4戦と先週の第5戦では開幕戦で使用したヘッドに戻し、別のシャフトを採用。そして今週の「フジサンケイレディスクラシック」では、再びヘッドを1つ前のものに戻し、また新たなシャフトを装着。その初日に3アンダーの4位タイと好発進を見せ、「今日、ようやく自分のショットが取り戻せた。今週使っているアイアンを、ずっと使っていくと思います」。あたかもパズルのように、幾通りものヘッドとシャフトの組み合わせを経て、ついに「ずっと試行錯誤だった」という馬場が満足するアイアンに仕上がったのである。

「私はフィーリングが人よりも強いので、細かいところまで追求してしまうんです。(メーカーにも)細かくリクエストを出していますね」。クラブの細部までをこだわるゴルファーの熱いプロ意識。と同時に、そんなプロを全力でサポートするメーカーの熱いプロ意識も見えるようだった。(静岡県伊東市/塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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