ハニカミ王子と女王じゃ、勝手が違う!?
前週の「マスターズGCレディース」で、実に2年4ヶ月ぶりの予選落ちを喫した大山志保。今週、その大山のバッグを担ぐキャディを見て、「おや?」と思うゴルフファンも多いことだろう。男子プロゴルフツアー史上、初めてアマチュアチャンピオンに輝いた石川遼のエースキャディ、塘田隼也さんだ。先週の雪辱を晴らす起爆剤…かと思いきや、「私が遼くんの大ファンで、それでキャディをやってもらうことになりました」と大山。
理由はともあれ、石川が優勝した「マンシングウェアオープンKSBカップ」を含め、プロツアー出場5試合すべてで石川を影で支えてきた張本人。大山も「月曜からコースの下見をしたり、すごい前向きなんです」と頼もしさを感じていたようだ。
しかし、塘田さんにとっては女子プロツアーデビュー戦。しかもタッグを組むのは、昨年度の賞金女王。プレッシャーのせいだろうか、塘田さんのティグラウンドでの表情は少々こわばっているようにも見えた。その初日の結果は、2バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの1オーバー。27位タイと、まずまずの出だしのようにも思えたが、大山からは「流れも悪かったし、集中できませんでした。もう、それだけですね」と納得の表情は窺えない。塘田さんについては、「初めてのことだったので、ちょっと噛み合わなかったですね」と、即席チームの宿命であるコミュニケーション不足を挙げていた。
一方の塘田さんも、この日の感想を聞くと「いえ、別になにも…」と言葉少なげ。年齢差、性別、キャリア、プレースタイルと、大山と石川とを比較すれば何もかもが異なる環境の中でのデビュー戦。ここでピッタリ息を合わせるというのも、少々可哀相な気もしたが…。(編集部:塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。