国内女子ツアー

ホストプロが抱える心の葛藤

2007/04/06 00:00
ホールアウト後、テレビインタビューに応じる赤堀奈々

プロゴルフトーナメントを主催する企業に所属し、当該トーナメントに参戦するプロは「ホストプロ」と称される。シード権を持たなくても主催者推薦枠により出場できるメリットがある反面、主催者の期待を一身に背負う、他トーナメントとは異質なプレッシャーを背負ってのプレーとなるわけだ。今週行われている「スタジオアリス女子オープン」では、スタジオアリス所属の赤堀奈々(29)が、ホストプロとして参戦。この日ノーバーディ、6ボギーの75位タイと成績は振るわなかったものの、ラウンド後はテレビインタビューに呼ばれるなど、やはり注目度は高い。

自己最高賞金ランクは2004年度の94位。シード権を獲得したことのない赤堀は、2005年の第1回大会から3年連続で推薦枠による出場となる。しかし、過去2回はいずれも予選落ち。今週も予選落ちのピンチに陥っている。
「重圧は、確かにありますね・・・。当然、この大会にかける気持ちは違うのですが、頑張りすぎるとカラ回りしてしまう自分もいるので・・・難しいです」と、一言一言噛み締めるように、正直な心境を吐露した。

「でも今年こそは、という気持ちはすごく強いです」と、語尾を強めた赤堀。「明日は、とにかく予選突破を目指します。カラ回りしないよう、静かな気持ちで、一生懸命頑張ります」

3年連続の推薦による出場で、しかも、同社の契約プロは赤堀たった1人。恩に報いて期待に応えたい、と強く願い続けているに違いない。まずは今大会で初めてとなる予選突破を目指し、さまざまな想いを胸に赤堀の戦いは続く。

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。