国内女子ツアー

以心伝心の姉妹が生んだ猛チャージ!

2007/06/03 00:00
飯島茜(右)と妹の遙さん。ラウンド後の疲れも見せず、笑顔でピース!!

昨季の1勝目に続く勝利を期待されている飯島茜(23)だが、今季は予選落ちこそないものの、いまいち調子に乗り切れていない。今週の「リゾートトラストレディス」でも初日「72」、2日目「75」と、優勝戦線から早々と脱落してしまった。しかし、通算3オーバーの45位タイで迎えた最終日は別人のようなプレーを披露。自身の今季ベストスコアタイとなる「67」をマークし、通算2アンダーの7位タイまで急上昇。それには、2つの理由が隠されていた。

「今朝、トレーナーから今日のラッキーカラーを『オレンジとイエロー』と聞き、黄色のズボンとオレンジの縁のサンバイザーに替えたんです」と話す飯島。髪型も初日、2日目のポニーテールから「これが一番プレーしやすい」と言うツインテールにし、上手く気持ちを切り替えられたようだ。

もう一つが、急遽この日キャディを務めた妹の遥(はるか)さんの存在。2日目までバッグを担いでいたエースキャディが、昨夜に体長不良でダウン。「(いつでも担げるように)軽量のキャディバッグを用意していた」という遙さんが、昨年8月の「ヨネックスレディス」以来となる帯同キャディを引き受けたのだ。この2人、「練習場に行くと、(姉に)よく間違えられるんですよ」と言うほどそっくり。年齢が2つ違いで、妹の方が一回り小柄なことを除けば、まるで双子と見紛うほどだ。

「ほとんど私がジャッジして、妹が確認して『うん』と言ってくれる感じ。流れが良くて、ゴルフに集中できました。自分でも多少はマネージメントできることが分かり、自信にもなりましたね」と、笑顔で話す姉。一方の妹は、「途中で本当にしんどくなって・・・スコアが良くて気分的には良かったけど、(キャディは)当分やめとこうかな」と苦笑した。

姉の茜が「今季は最終日にスコアを崩すことに悩んでいた」という遙さん。姉妹の絆によって新たな自信を手にし、今季1勝目にまた一歩近づいたことは間違いない。

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。