池田勇太、自己流リフレッシュが奏功
国内男子ツアー「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」の大会初日、前週まで3試合連続で2位となっている池田勇太が、9バーディを奪い、2位に2打差の単独首位に立った。
大会前日の指定練習日、会場に池田の姿は無かった。11時の時点でキャディの福田氏に確認すると「今日は完全休養です、コースにも行かないですよ」という回答が返ってきた。今大会は、火曜日にプロアマ戦が行われたため、水曜日が練習日となった。多くの選手は18ホール、もしくは9ホールの練習ラウンドと打撃練習、さらに練習グリーンでパッティングの調整を行っていたが、池田はその調整すらしないで初日を迎えた。
「もう疲れちゃってさ、プロアマ終わったらヘトヘトだったのと、今週は最初から水曜は休みにしようと思っていたんだよね」。初日を自己ベストタイの「62」ストローク9アンダーでホールアウトしご機嫌な池田は、3週間前から前日までの心境を語り出した。
「最初の週(フジサンケイクラシックで2位)は、最終ホールで決められちゃったからしょうが無い、諦めがついたよ。で、次の週(トーシントーナメントで2位)は54ホールになったから体力的にきつくは無かったけど、最終日は長かったし負けたし、イライラモードでしょ。で先週(ANAオープンで2位タイ)は自滅っていうか、金曜あたりからガス欠になっちゃって。もう一回エンジン吹かしたけど負けたからイライラが爆発したし(笑)」。
池田は気分転換をどこかのタイミングで計りたいと考え「だから、無理してでも日曜のうちに神戸に入って、月曜は疲れていたけどハーフ回って、火曜にプロアマで18ホールって感じかな。コースも一通りは把握できたしね」と、計画通り、水曜をオフにすることにした。
「年に1回あるかな、クラブも触っていないし、ゴルフのことは全く考えなかったから完全オフだよね」と言う池田。大会前日にクラブに触れもしないで過ごすことなど、他の選手では移動のためにやむを得ずという意外に聞いたことがない。池田は自己流のリフレッシュ方法に「やっぱ休んだのが良かったね」と満足気な表情を浮かべる。そして「休みも1日じゃ足りないな」と、ラウンド後は練習をせずにマッサージだけ受けてから宿泊先のホテルに向かった。(兵庫県三木市/本橋英治)