数字は後押し?復活Vへ片山晋呉は3打差を追う
2011年の国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は、悪天候によるコースコンディション不良のため大会3日目の競技が中止となり、54ホールの短縮競技となった。天候が回復する見込みとなっている明日4日(日)に最終ラウンドを行う。
36ホールを終えた時点で通算5アンダーの首位タイに立っているのが石川遼と谷口徹。2人を1打差で藤田寛之、J.B.パク(韓国)が追う展開。しかしスコアが大きく動くことの多いムービングデーといわれる土曜日のラウンドがキャンセルとなってしまったため、トップから3打差以内に10人がひしめく混戦模様で最終日を迎えることになった。
年間のツアー優勝者と前週までの国内賞金ランク25位以内の選手だけが集う大会とあって、“ありきたりな”フレーズだが、「誰が勝ってもおかしくない」状況。しかしその中でも2アンダーの8位タイにつける片山晋呉の名前は、上位の選手に少なからずプレッシャーを与えるかもしれない。
2008年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で通算26勝目を挙げて以来、約3年の間、勝利から見放されている片山。「不安は無い」と逆転への自信もうかがわせる。
その永久シード権保持者を後押しするのが、今シーズンのひとつのデータ。今年の日曜日に行われた第4ラウンドの平均スコア69.27は全選手中トップとなっている。直近5試合の最終ラウンドのスコアも65(ブリヂストンオープン)、75(マイナビABCチャンピオンシップ)、68(三井住友VISA太平洋マスターズ)、67(ダンロップフェニックス)、66(カシオワールドオープン)と最終ラウンドでのプレーが光る。
もちろん、激烈な優勝争いの“ど真ん中”からスタートしているケースが少ないために、勝利には届かず、極限のプレッシャーがかかった状態で戦っている数字とは意味が異なるのかもしれない。しかし「いつでも勝てる感じになってきている。あと足りないのは勝利だけ」と繰り返してきた片山には、ひとつの好材料。「それを信じてやるしかない」。“サンデー・シンゴ”は短い言葉に力を込めた。(東京都稲城市/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw