2014年 ハッサンII ゴルフトロフィー

「ハッサンIIゴルフトロフィ」ガラディナー潜入記

2014/03/16 23:18
オーケストラの生演奏が宴を華々しく盛り上げた

ゴージャスなドレスやタキシードに身を包んだハリウッドスターさながらの選手たちが、レッドカーペットの上でゆったりと歩を進め、まるでVIPの結婚式披露宴を思わせるような巨大会場へと向かう。それはアカデミー賞受賞式を彷彿とさせ、夢とも現実ともつかない別世界と錯覚してしまうほどの“大会主催パーティー”だった--。

写真は、モロッコで開催されているヨーロピアンツアー「ハッサンIIゴルフトロフィ」の3日目の夜に行われる“ガラディナー”の光景だ。日本では大会冠スポンサーの主催パーティーはトーナメント前夜に行われることが主流だが、国際試合ではトーナメント開催期間中の土曜日の夜に行われることも珍しくない。

このガラディナーには出場選手をはじめ、モロッコ王国のムーレイ・ラシッド王子、王族関係者、大会関係者、メディア、そして今大会のプロアマ出場に集った世界各国からのVIPが出席し、毎年、大会開催を盛大に祝福する。主催の王国側は精一杯のホスピタリティでゲストをもてなすので、絢爛豪華な催しとなる。

会場内には円卓がセットされ、選手、ゲスト、関係者らが着席。仮設とは思えない豪華な調度品で飾られている

会場は、大会関係者が宿泊するオフィシャルホテル内の敷地内に張られた巨大テント(ドーム?と言うべき巨大さだ)。王族が出席するため、大会開幕が近づくにつれ、周囲はいっそうの厳戒態勢が敷かれ、会場への入場も、セキュリティゲートを通過しなければならない。もちろんオフィシャルカメラマン以外のカメラの持ち込みは禁止。会場の内外で軽く100人は超えていようかというSPたちが鋭く目を光らせ、異様な緊張感に包まれる中、私たちメディア一行も入場した。

開会のアナウンスが会場内に流れると、参加者は一斉に起立し、王子の入場を拍手で迎える。幾重もの王族関係者に囲まれ入場する王子の姿を一目見ようと試みるも、巨大会場では、なんとか豆粒ほどの大きさで捉えるのが精一杯。王子が着席を終えると、中央の大型モニターには亡き元国王ハッサン2世の在りし日が映し出された。大画面には大会の歴史や貴重映像、過去のハイライトシーンが続き、出席者の視線を集める。

そして何百人という黒服の給仕人(半分はSP的な仕事も)たちが、次々とモロッコの伝統料理(羊、鶏、仔牛などの蒸し焼き=タジンがメイン)をサーブしてくれるのだが、この所作も目が回るほどスピーディ、かつ、効率的な動きで圧倒される。ちなみにイスラム教国家なので、会場ではアルコールは飲むことができず、出されるのは水とジンジャーエール(といっても、日本でいう生姜ジュースのようなもの)のみなのがちょっと残念だったが…。

出席者に届く招待状は王家の紋章入り

5分間隔で次から次へと出される伝統料理に目を見張り、オーケストラの生演奏に耳を傾けながら夢見心地な気分も束の間、王子の退出で宴は華々しく幕を閉じた。

都内でも出張先でも、普段はただただ慌ただしく日々を過ごす私にとって、それはもう非日常の別世界--。ゴルフの取材で出張に来ているだけだが、昨年に続いてご招待にあずかり、なかなか見ることのできない世界を再び垣間見させてもらった。2年目の余裕? スペクタクルな経験を少しは堪能できた数少ない日本人の1人に違いない。(モロッコ・アガディール/糸井順子)

2014年 ハッサンII ゴルフトロフィー