2011年 タイランドゴルフ選手権

市原弘大は17週ぶりのオフが奏功?

2011/12/16 09:06
終盤にナイスパーを連発。笑顔の市原弘大が3アンダー5位でスタート

アジアンツアーの今季最終戦「タイランドゴルフ選手権」が15日(木)、バンコク郊外のアマタスプリングCCで開幕。「60」をマークしたリー・ウェストウッド(イングランド)が12アンダーで単独首位発進を切る中、市原弘大が11人の日本勢のトップ、3アンダーの5位タイで初日を終えた。

10番からスタートした市原は前半インで1ストロークスコアを伸ばして折り返すと、後半は2番、5番でバーディを奪取。上がり2ホールではパーオンを逃すものの、2.5メートル、5メートルのパーパットをお馴染みの長尺パターで沈め、声援を浴びた。

「ショットが良かった。最後は外したけれど、13ホールでパーオンしたので。距離も長いので精神的にも疲れるけれど、なんとか頑張りました」。

日本、アジア両ツアーを掛け持ちで戦う市原は、年間40試合近く戦うシーズンもザラ。この夏から冬にかけては、8月の関西オープンから先々週の「UBS香港オープン」まで、なんと16週連続でトーナメントに参戦していた。もちろん日本だけでなく、マレーシア、シンガポール、香港…といったようにアジア諸国を転戦。先週は「ちょっと集中力が散漫になっていたので」と17週ぶりのオープンウィークを日本で過ごし、「休んだ一週間は大きかった」と言う。

移動や環境が苛酷なアジアンツアー参戦を続け、胃腸の状態を気にかけたり、荷物のトラブルなども数知れないという。大雨のため36ホールの短縮競技になった今年の「フジサンケイクラシック」の際にも「サスペンデッドには慣れてます。東南アジアのスコールの方がもっとすごいですよ」と笑っていたのを思い出す。本人の言う「片言の英語」で、外国人選手と楽しそうにコミュニケーションをとり、ラウンド中も笑顔が耐えないのが印象的だ。

今大会はアジアンツアーのシード権保持のためにも大きな4日間となるが「とにかく気持ちよくプレーしたいんです」と結果は二の次。シードを落とした場合は、すぐにQT受験に向かうつもりだ。「年間を通してやりたい。あまり(試合の)間隔を空けたくない」という信念。武者修行を続ける29歳には、オフは短くて十分、といわんばかりの表情だった。(タイ・バンコク/桂川洋一)

■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

2011年 タイランドゴルフ選手権