2019年 メイバンク選手権

スーパーショットもあったけど…川村昌弘は無念の後退

2019/03/23 18:35
川村昌弘は22位に後退。最終18番では直ドラを披露したが、バーディに結びつかなかった

◇欧州&アジアン◇メイバンク選手権 3日目(23日)◇サウジャナG&CC(マレーシア)◇7135yd(パー72)

「きょうが一番マシだったんですけどねえ」。今週初のオーバーパーで終えた川村昌弘は、意外な言葉で後退の一日を振り返った。2バーディ、3ボギーの「73」。11位から通算4アンダーの22位に順位を下げ、首位とは9打差に離れた。

今週は首位に3打差で決勝ラウンドに進みながら、「ゴルフの状態は久しぶりに良くない」と、不安を募らせてのプレーが続いていたという。「ミスショットが多い。きょうも思わぬミスが出たので、そこが上位に行けない感じ」。ボギーとした前半5番(パー5)では、グリーン手前のフリンジからアプローチミス。フェアウェイを捕らえた10番でも、100yd前後からグリーンを外して2つ目のボギーとした。

対して「スーパーショットもあるんですけどね」と苦笑い。「きょうのベストショット」に挙げたのは、グリーンの前方から右側にかけて池が迫る後半15番だ。フェアウェイ左サイドの2打目からは木がスタイミー(邪魔)になり、ストレートの球筋では130yd先のピンを狙えない。49度のウェッジで「30ydくらいフックをかけた」というボールは、木の右側から回り込むようにグリーンの右サイドにキャリーし、強烈なサイドスピンで15ydほど左にあるピン方向へ吸い寄せられた。

ボールはピン左2.5mに止まったが、このチャンスを生かしきれないところが、この日のラウンドを象徴していた。「ああいうのがポーンって入ってくれれば、上がりまで“トン、トン、トーン”とバーディが獲れたりするんですけどね…。ナイスパットだけど、惜しかった」。最終18番(パー5)の2打目では“直ドラ”で果敢に攻めたが、大きく左に曲がってパーどまり。この3打目は、左に隣接する3番ホールのティエリアから約65yd、53度のウェッジでヤシの木を越えてグリーンまで運んだ、こちらもスーパーショットだった。

「中盤の位置でやっていても面白くないので、あした良いスコアで回って、来週のインド(ヒーローインディアンオープン)に行ければいいですね。今の状態で急に変なミスが出ると、ごまかしの効かないコースなので」。不安を払しょくし、晴れやかな気分でインドへ飛び立ちたい。(マレーシア・シャーアラム/塚田達也)

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