ついに吹き荒れた強風 谷原秀人は後退も「良い勉強」
◇欧州男子◇アバディーンスタンダードインベストメント スコットランドオープン 3日目(14日)◇ガレインGC(スコットランド)◇7133yd(パー70)
7アンダーの15位タイから出た谷原秀人は4バーディ、2ボギー2ダブルボギーの「72」で回り、通算5アンダーの47位タイに後退した。コースレコード「61」をマークした翌日は強風に翻弄された。
トップと6打差にいた谷原は第2打をピンそば20㎝につけた5番までに2バーディとしながら、8番で3パットボギーをたたいた。「最初(バーディパット)がスライスしていって、返しもスライスした。油断していたんでしょう。(ラインを)しっかり読んでいなかった。距離がそんなになかったので」と勢いがそいだ。
穏やかな天候に包まれた予選ラウンドとは違い、スコットランドのリンクスはこの日、ついに牙をむいた。エジンバラの東、イースト・ロージアン地方の風速は前日までの2日間で3m/s前後。この日は時間の経過とともに強くなり、午後6時の時点で7m/sを記録した。しかも風向きはウィークデーとは真逆の南西から。
谷原は9番の1Wショットをフェアウェイ右サイドのポットバンカーに入れたのをきっかけにダブルボギー。「(第1打のバンカーは)250ydくらい打てば全然関係ないと思っていた。良い球を打ったし。他の国ではここまで流されることはない。やっぱり海風だから重い」。13番では、2打目がグリーン左サイドのベアグラウンドまで転がり、砂利の上からのアプローチをミス。4オン2パットで2つ目のダボを喫した。
優勝争いからは脱落したが、「良い勉強になった」と振り返る。終盤16番(パー5)からは2連続バーディを決めて盛り返した。
17番(パー3)、同組のジャスティン・ローズ(イングランド)が先に打ったティショットは右からの強風でグリーンのはるか左へ。直後に谷原はピン右8mをとらえてチャンスをものにした。「『ジャスティン、ありがとう』って感じ。あれもクラブをカット気味に入れたけれど、右から戻ってきた。来週に向けても、あしたに向けても、きょう分かって良かった」。次週は同じスコットランドでの「全英オープン」。最終日も、メジャーへの絶好の準備期間になる。(スコットランド・ガレイン/桂川洋一)