1パットは1ホールだけ 武藤俊憲は「経験ない」35パット
2016/05/07 06:10
グリーン上でとことん、打ちのめされた。モロッコで開催中の「ハッサンIIトロフィー」2日目を17位から出た武藤俊憲は1バーディ、4ボギー「75」と3つ落とし、通算2オーバーの45位タイに後退。届きかけていた上位が遠のく展開で、決勝ラウンドに進むことになった。
武藤を戸惑わせたのは「よほどグリーンを分かっている人が切っていると思う」というピンポジション。決してグリーンの端々や、強い傾斜の途中に切られているわけではないが、「曲がるのか曲がらないのか、微妙なところが多かった」。ラインの読みは、ことごとく裏目に出た。
好調なショットで多くのチャンスを作っても、ボールがとにかくカップの底を叩かない。「スライスと読んでカップ左淵を狙った」という3mにつけた後半1番のチャンスも、ボールはカップに触れることもなく右側を通過する。この日のパット数は「ほぼ、経験がない」という35パット。1パットで収めたのは、アプローチを1m弱に寄せた後半8番のみだった。「思うように打てていても、一筋違いでボールが抜けていく」から、余計にタチが悪い。「ストレスは相当でかかった」と、たまった疲労を吐き出すように深い息をついた。
パットに苦しみながらも、何とか決勝ラウンドの席は確保。「あと2日あるので、もっとチャンスを作っていきたい。少なくとも、去年の(松村)道央の順位は上回って終わりたいですね。後輩に示しがつきませんから」。コースは異なるが、昨年大会を64位で終えた松村道央を引き合いに出しながら、週末での再浮上を誓った。(モロッコ・ラバト/塚田達也)